タイガー・ウッズの今年の賞金獲得額が、日本円にして20億円を超える可能性が出てきた。ウッズの今年の獲得額は全米プロを前に656万ドル。この23日から始まるフェデックスカップ(プレーオフ)4試合は、1試合の賞金総額が700万ドル(優勝賞金126万ドル)。加えて、この4試合のプレーオフで優勝すると、なんと1000万ドル、日本円にして12億円近いボーナスを獲得できるのだ。
|
フェデックスカップでもトップになれるか?
|
先のWGCブリヂストン招待では、ウッズは2位に8打差でぶっちぎりの優勝。この試合で2度目の3連勝を飾った。
同一試合で、6勝というのは、ツアー歴代2位。サム・スニードの、グレーターグリーンズボロの8勝に次ぐもの。
「このコースは、やって来るたびに自信を与えてくれる」(ウッズ)ということで今季4勝目。フェデックスカップへの出場ポイントを2万2624としトップ、2位のV・シンに6500ポイント近く差をつけて、実質、トップ合格を確定させている(シンは全米プロに優勝しても4950ポイントしか獲得できない状況だった)。
フェデックスカップは、すでに、このコーナーでも紹介しているように、これまでの獲得ポイントが一旦ゼロになり、改めてトップ合格者(タイガー)には10万ポイント(以下P)、2位の選手には9万9000P、3位が9万8500P、以下10位が9万6500P、30位が9万3250P、60位に9万1000P、最下位の144位には、8万4700Pが与えられることになっている。
そして、プレーオフ第1試合バークレークラシックでは、144名が参戦して、優勝者には9000P(2位が5400P)が加算され、第2試合のドイツバンク選手権では120名、第3試合のBMW選手権では70名に絞られ、最終のツアーチャンピオンシップでは、それまでの獲得ポイント上位30名が、優勝の1万300P(2位は6200P)の獲得を目指す。
つまり、プレーオフまでの獲得ポイントで、他に大きく差をつけているウッズの有利さは減少する。
しかし、ポイント差は少ないとはいえ、最上位にいるタイガーがプレーオフで1勝でもすれば、他のプレーヤーたちは2勝もしくは、それに近い成績を収めないことには、1000万ドルのボーナスを手にするのは難しい。
しかも、自分に合ったコースでは圧倒的な強さを発揮するタイガーにとって、第2試合のドイツバンクはディフェンディングチャンピオンだし、第3試合のBMWの前身であるウエスタンオープンが開かれるコグヒルG&CCでは、これまでに3勝している。タイガーにとって相性のいいコースであるのは間違いない。
ただ一人、プレーオフの4コースでウッズに匹敵する成績を収めているのは、V・シンで、バークレーの開催されるウエストチェスターCCでは昨年を含めて過去3勝、ドイツバンクで1勝、ツアー選手権のイーストレークGCで1勝している。
しかし、ブリヂストンで2位となったR・サバティーニが「タイガーのゴルフは、今春よりはるかによくなっている。特に、5~6週間前のタイガーと今のタイガーは違う」と語っていたのに対して、シンのほうは中盤以降、マイナーな試合でしか目立った成績を収めていない。
いずれにしても、記録にこだわるタイガー、プレーオフのボーナス賞金もさることながら、米ツアー史上初のプレーオフでの第1回目の優勝者になることを狙っていることは間違いがないだろう。
日本人プレーヤーとしては、今田竜二が、フェデックスポイント55位で、プレーオフ出場の権利が確定。
どう戦うか、期待したい。
|