秋商戦のターゲットは女性ゴルファー。クラブメーカーやシャフトメーカーは、女性ゴルファーの増加を背景に、本格派モデルを次々に投入する。メーカーが本腰を入れる背景を探った。
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バーナー・ウィメンズ
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もともと、ゴルフスクールは女性比率が高く、上達志向の女性ゴルファーは多い。
そうした女性ゴルファーの悩みはクラブだ。女性用というと初心者レベルを対象としたやさしめのクラブがほとんどで、上達するにつれて男性用に移行する女性も少なくない。
「試打会などで見ていると男性用の軟らかめのスペックでも、ちょっとハードかなと思われる方が多い。女性モデルと男性モデルの中間のスペックが必要」(ダイワ精工ゴルフ営業部・大澤登氏)
この秋、各社が発売するのは、キャリアと腕前を持つ女性をターゲットとしたクラブだ。
ダイワ精工の「オノフレディ」は、男性用「オノフ」の08年モデルより3カ月も早い9月1日に発売される。
「オノフ」に限らずこれまで多くの女性用モデルは、男性モデルよりも遅れて発売されるため、どうしても後付の印象がついて回った。
しかし、「オノフレディ」では最新の設計技術が真っ先に投入され、男性用モデルが後を追う形になる。
ここまで女性用モデルに力を注ぐ理由としては、
「女性ゴルファーが増えているのはもちろんですが、女性は秋に用品を購入する比率が高い」(大澤氏)ことも挙げられる。
ちなみに「オノフレディドライバー」には、ロフト11.5度と従来の女性用モデルからすれば、ややハードなスペックも用意される。
また、ピンクやブルーなど流行りの色をあえて使わずシックな赤を基調とし、性能、デザインとも1ランク上を求める女性ゴルファーを狙う。
9月8日に発売される「エスヤードTXーVセンフィナ」(セイコーエスヤード)は、品質と性能の両方にこだわりを持つ女性ゴルファーのために開発された。
ロフト11.5度、長さ44.5インチモデルのドライバーは、パフォーマンスを重視する女性向けだ。
女性ゴルファー人口が増加すれば、やさしいクラブだけではニーズに応えきれない。
「バーナー・ウィメンズ」(テーラーメイド・10月発売予定)は、すでに発売されている男性モデル同様、「飛び」に特化して開発されたシリーズだ。
リシャフトできるモデルも登場する。
今後利シャフトは男性だけのものではなくなりそうだ。
弾きを重視したマミヤOPの新シリーズシャフト「アクシブX」(9月26日発売予定)には、40~50グラム台の5機種にピンクの花柄とヒョウ柄の女性専用カラーリングが用意されている。
脱ビギナーの、ちょいハードな秋の女性用クラブ、さてどういう売れ行きとなるか、注目したい。
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