男子ツアーは新規参入のニュースが伝わってきているが、女子ツアーは来季3試合増で、そのうち1試合は海外進出、しかも39週連続開催と景気のいい話が取り沙汰されているのだ。
日本女子ツアーは、2003年の宮里藍のアマチュア優勝が転機となり、若い世代が台頭。試合数も昨年、今年と36試合で安定していた。
宮里藍が日本の舞台に立たなくても、ギャラリー数も視聴率も懸念されていたほどの落ち込みもなく、男子ツアーで石川遼というスターが誕生しても、視聴率、ギャラリーともに女子ツアーが大きく上回っている。
人気がスポンサーを動かした。
LPGA広報は「来年最大39試合になる可能性はあります。最大というのは開幕戦のダイキンオーキッド(3月)から最終戦のリコーカップ(11月)までが39週で、前後に試合が入ることは考えられないからです。大会名やスケジュールに変更がないとして、2試合目のアコーディアから3試合目のスタジオアリスの間の3週分がすべて新規試合で埋まればの話ですが……」。
これに現在、3社以上の企業が名乗りを上げているという。
ゴルフ関連企業を中心とした新規3試合が決まればカレンダーがすべて埋まり、39週無休というツアースケジュールが現実味を帯びているのだ。
過去には89年から92年までの4年間は史上最高となる39試合が開催された。
岡本綾子や森口祐子らの実力者に、小林浩美や平瀬真由美、服部道子らの若手が対抗した時代。
大山志保、不動裕理ら実力者を若手が喰う現在の図式に似ている。
その当時はバブル景気で企業が競って新規参入したからだ。
また、来年は日本女子ツアー初となる“海外進出計画”も浮上している。
3戦目のオーストラリアのクイーンズランド州で、豪州ツアーとのジョイント開催だ。
「大手クレジット会社が名乗りを上げて、9月上旬、正式に決定したんです」(豪州ツアー関係者)。
しかし、それもつかの間、2週間足らずでスポンサーが突然変更、もう一度スポンサー探しが始まったとの情報も入ってきた。
今は、新規開催にあたり、目まぐるしく情勢が変わる時期でもあるようだ。
現在、3試合の新規参入をめぐって、10月末をメドに、LPGAのツアーディレクターがスポンサーや関係者と交渉し、詰めの段階に入っている。
08年の女子ツアースケジュールは、例年通りであれば、最終戦の翌週に発表される。
先日、愛知県の知多半島で開催されたマンシングウェア東海クラシック(9月14~16日)初日は、平日の金曜日にもかかわらず、3600人以上の大ギャラリーが詰め掛けた。
地方にも女子ツアーイベントが定着した今、試合数増加をゴルフファンが待ち望んでいるのは間違いないだろう。
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