シーズンも深まると、毎年楽しみになるのが、米ツアーで活躍する日本人プレーヤーの帰国参戦。昨年は、宮里藍が早めに米ツアーを切り上げて帰国参戦したが、今季は未定。一方、男子の丸山茂樹は11月に2試合出場する予定だ。宮里が未定で、丸山が2試合の参戦が確実視されるのには、ある理由があった。
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出場義務が男子並みに3試合なら、国内でも出ていたかも!?
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男子ツアー(JGTO)では、規定により年間16試合の出場が義務づけられている。
ただし、欧米ツアーの出場資格を得た選手は、その免除を申請することができる。
そのため丸山は、04年に1試合出場したあと、この9月のサントリーオープンまで国内ツアーに登場しなかったが、それで規定違反に問われることはなかった。
ところが、丸山は97年日本プロ制覇で得た10年シードを今季で失う。
この事態を憂慮したJGTOは、今季から新たに欧米ツアーでシード権を獲得した日本選手は、国内ツアーに3試合出場すれば、来季のシードを獲得できるという規定を新設。
丸山も今季、あと2試合国内でプレーすれば、来季シード権が得られる。
この措置に、丸山もハードな日程を承知で、11月のダンロップフェニックスとカシオワールドに出場する見込みだ。
一方の宮里だが、女子ツアーの規定では、海外ツアーの出場資格を獲得した選手は国際ツアー選手登録をすることにより、今年から「同一試合の2年連続欠場」や「前年度優勝試合者の欠場」に対する罰則(罰金100万円)は免除されるが、他に7試合の出場義務が課せられる。
そこで今季の宮里だが、最終戦まで米ツアーに専念することにしたため、「今季は100万円の罰金を支払うことになるでしょう」(宮里優氏)という。
日本女子プロゴルフ協会に確認したところ、7試合の出場義務については、「これを問題視する声は聴かれず、当然検討課題にはなっていません」(広報担当)とのこと。
また、男子ツアーのような免除規定を設ける動きもないという。
ちなみに、米ツアーではインターナショナルプレーヤーと米国選手で若干の違いはあるが、年間16試合前後の出場義務があり、違反者は罰金ではなく、ツアーカードを失効する。
より厳しい措置だが、罰金制度にしても、タイガーやミケルソンとなれば、ちょっとやそっとの額では「お金で済むことなら」となって、効果はないだろうから、それも仕方がないのだろう。
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