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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/23号
2007/10/11更新
二人三脚で諸見里の優勝を支えた
キャディ江連忠に独占インタビュー

 師匠と弟子。二人三脚で勝ち取ったメジャータイトル。キャディとして、愛弟子・諸見里しのぶの優勝を間近で見て支えた江連忠に直撃インタビューした。


何かとお騒がせだったが 息はぴったりでメジャーV

GD おめでとうございます。約1年ぶりのツアー2勝目がメジャータイトル。喜びも一入(ひとしお)だったのではないでしょうか?

江連 なかか勝てないといわれ、苦しむ姿を間近で見てきただけに、本当に嬉しいですね。

GD 優勝の瞬間かけた言葉は?

江連 おめでとう、そしてありがとうです。

GD ありがとう?

江連 ええ。最終日はボクの誕生日で、しのぶは「先生にビッグなプレゼントをする」と言い続けていたので。本当に大きなプレゼントをいただきました。大会中はボクの師匠である棚網良平先生からも電話でアドバイスをいただき、本当にボクは師匠にも弟子にも恵まれ、幸せなゴルファーだと思います。

GD 特定するのは難しいかもしれませんが、勝因は?

江連 今回、ボクがキャディとしてクラブを決めたのは、4日間で実はたったの3回だけです。

GD えっ、そうなんですか?

江連 はい。コーチであるボクに頼るばかりでなく、自分の頭で考えられるようになった、仮に結果が失敗でも、それを素直に受け止められるようになった。それが一番の勝因でしょう。その意味で本当によく頑張ったし、大きく成長したなあと思わず涙が出ました。試合後、「女子オープンで、もうキャディはやらなくても大丈夫だな?」と聞いたら、間髪入れず「はい」と答えていましたから。それはそれで寂しい気もしますが(笑)。

GD この優勝が諸見里選手の大きなターニングポイントになるとの見方も多いのですが。

江連 でしょうね。勝てない、勝てないといわれ続けてきましたが、常に賞金ランクはベスト10以内にいた選手です。安定した実力は証明しているだけに、優勝がさらなるパフォーマンスにつながることを期待しています。周囲からの期待や、同門で同じ歳の(上田)桃子の大ブレークもあって、優勝へのこだわりは傍にいてヒシヒシと感じていたので、その重圧を自分で撥ね退けたことは大きいでしょう。

GD 再びアメリカ挑戦かとの声も聞かれますが?

江連 技術的にも、また英語などの準備の問題も含め、時期尚早です。ただアニカだったらこう打つ、オチョアであればこう考えるなど、常に世界で戦うことを前提に指導してきました。その意味では今回の優勝が、大きなステップになったことは間違いありません。

GD 今回、江連プロのキャディとしてのマナーについても波紋が起きましたが。

江連 まず様々なご意見については、厳粛に受け止めています。同伴プレーヤーに迷惑をかけたというのであれば、素直に謝らなければなりません。ただボクはゴルフの研究のため、様々な選手、国々でキャディをやってきましたが、一貫してこのスタイルです。たとえばマスターズで(片山)晋呉のキャディをやったときも同じですが、こうした批判はありませんでした。それだけ驚いているというのが正直な感想です。むしろ女子オープンの最終日はボクの方が緊張してしまい、普段よりも自分では静かだった気もします(笑)。一部に不動選手のかく乱を確信犯的にやったとの意見もあるようですが、そんな弟子であったら師匠の棚網先生にぶん殴られますよ。ただ歴史に残る素晴らしい戦いだっただけに、それとは別の騒動に発展してしまったことについては、当事者として素直に反省しなければならないとは思っています。

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