今週、ダンロップフェニックスが宮崎県のフェニックスCCで開催される。宮崎といえば、小誌で「こちら宮崎県ゴルフ課」を連載する東国原英夫知事の就任以来、なにかと話題の県。「ダンロップ」のみならず、女子ツアー最終戦の「リコーカップ」、春には同じく女子ツアー「アコーディア」が開催されるなど、ゴルフのメッカだ。実はこの宮崎を舞台に、数年後、新たな試合が誕生するかもしれない。
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トーナメント実現に向けてガッチリ握手
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というのも、今月はじめ、JGTO(日本ゴルフツアー機構)会長の島田幸作氏と、理事の山中博史氏、それに東国原知事の“トップ鼎談”が実現。
その場で、“宮崎での新トーナメント構想”が論じられたのだ。
「男子ツアーは開幕の前、3月か4月の頭の、宮崎のゴルフ場がベストコンディションを迎える季節に、韓国や台湾のツアーと合弁で試合をしてはどうか」
これがJGTO側から提示された“宮崎新トーナメント構想”。
というのも、近年、寒さが厳しく、かつゴルフ場の予約が取りにくくて料金も日本より高い韓国から、気候の温暖な宮崎に来るゴルフ客が多い。
さらには先日、台湾と宮崎を結ぶ定期便の就航が発表されたばかり。
つまり、宮崎にとってはゴルフの試合を通じて、国内のみならず、東アジア地域に宮崎の存在を示すというメリットがある。
同時にJGTOはアジア進出の橋頭堡を築けるというわけだ。
この意見に対し東国原知事は、「非常に建設的意見で、一個人としては賛成」としながらも、
「地方財政が逼迫するなか、県の財政を拠出するということであれば、県民の審判を仰ぐことも含め、慎重に対応せざるを得ない」と述べる。
「かつてのアジア・ジャパン沖縄オープンのような、県共催、知事が大会会長といった、地域に根ざした試合が理想」(山中理事)。
ただ、“共催”という形であれば、県側にも財政的、人的負担がかかる可能性もあるとあって、知事としては心情的には賛成であっても頭の痛いところ。
とはいえ、宮崎県共催、大会会長は東国原知事、マスターズ前に日・韓・台合同での試合となれば、メディアの注目度は絶大。
大胆かつ慎重に、を政治信条とする東国原知事につい期待してしまうのも事実だ。
宮崎での新トーナメントの開催実現には、スポンサー探しなどクリアしなければならない課題が多数あるだろう。
しかし、もし実現すれば注目度抜群となるのは間違いない。
スポンサーとしても、意外と“おいしい話”になるかもしれないのだが……。
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