石川遼は5月20日、15歳で史上最年少優勝を果たした後、男子ツアーに7戦挑戦。その間、数多くのトッププロからゴルフを学んできた。中嶋常幸、片山晋呉、イアン・ポールターなど、錚々たるメンバーだ。12月18日には、9歳だった7年前の日本オープンでサインをおねだりしたジャンボ尾崎と回るチャンスを得た。そこで得たものは……。
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ジャンボからのアドバイスでもっと飛ぶ!?
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GMAチャリティプロアマで、石川遼は、ジャンボとレッドソックスの松坂大輔とラウンドした。
クラブハウスのレストランで、3人はテーブルを囲み、スタート前から石川遼の“スーパースター講座”が始まった。
「石川くんはこの体(172センチ、65キロ)で飛ばす能力を持っている。あれだけのスピードは持って生まれたもの。ワイドスタンスでフォロースルーの大きさがある。
これまでも彼の分解写真を見たけど、右手の伸び、肩の回り方は私がゴルフを始めたころに似てないこともない。大きな遠心力という一番ボールを飛ばす材料が彼にはある」
石川遼の実力を高く評価したジャンボはラウンド中には石川遼にアドバイスしていた。
「まだ両手の一体感がないと教わりました」(遼)
石川遼の父・勝美さんが、代わってその意味を解説する。
「『スウィングで必要な左のかじがない』。私は遼に右サイドで打つように教えてきましたが、ジャンボさんは『左手がコントローラーで左手も強くなくちゃいけない。左のパワーがないから重いクラブをコントロールできないんだ。左が使えれば、右手の一押しでもっと飛ばせる』と。左右のバランスの重要性を教えてくれたんです」
その石川遼は2月5日にオーストラリアで行われる全英オープン出場をかけた予選会に向けて、下半身強化のために、年末年始にかけてクロスカントリーを予定していた。
「私は言いませんが、遼は自分で左手も鍛えるでしょう。次にジャンボさんに会ったときに『やってないじゃないか』と言われないようにね(笑)』
08年はゴルフの成長だけでなく、体もひと回りもふた回りも大きくなって、石川遼が世界のスーパースターへの道を歩み始める。
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