昨年は19歳の服部真夕がプロテストトップ合格の“ごほうび”で得た後半10試合の出場権で、さっそく今季のシード権を獲得し、話題を集めた。実は、今の女子アマ界には服部と同様の道を歩むことが期待される実力選手が少なくない。そのなかから、今季プロテストに挑戦すると見られ、その動向が注目される選手を紹介すると――。
まずはファンなら知らぬ者はいない、宮里美香(高校3年)。彼女が今年、ついにプロの門を叩く。
4年前、史上最年少記録の14歳で日本女子アマのタイトルを奪取したのをはじめ、ツアー競技で過去何度もベスト10入りをしている大物だ。
残念ながら、プロテストは2次(全3次)からの受験なので、彼女も慎重に準備していると語るが、「このオフはそろそろパワーアップのための筋トレに挑戦しようと考えています。昨年初出場した米ツアー戦(ホンダLPGAタイランド)でローアマ(15位)になったことが自信になりました。その2日目で同じ組のポーラ・クリーマーが意外に飛ばないなと思って(笑)、でも小技が上手かったので、私も小技を磨けばやれるんじゃないかとも思いました」(本人)と、視線は既にプロ入り後に向いているようだ。
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上・左から森田、宮里。下・左から森、金田。トップ合格は誰?
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宮里の同世代ライバルに06年日本女子アマ優勝の森桜子、昨年の関西アマ優勝の森田理香子がおり、ともに今季のプロテストを受験する。
「一発合格することが今年最大の目標です。桜子、美香ちゃんは刺激しあう仲間で、応援し合っているので、一緒にプロになりたいです」と語る森田は、2月の米ツアー、フィールズオープンに出場予定。
そこで世界の選手の力量に触れることを楽しみにしているという。
昨年のベルーナレディスで63のコースレコードを出すとともに、あわや宮里藍に続く高校生チャンピオン誕生か(結果は4位)、と騒がせた金田久美子(高校3年)も目標はトップ合格。
「最近は、以前よりも一生懸命練習に取り組むようになりました。プロになるという目標ができ、自覚が生まれたからでしょう」(父親・弘吉氏)
どうやら今年のプロテストには、はなからトップ合格を目指すトップアマがひしめき合うことになりそうだ。
強豪ひしめくといえば沖縄だが、昨年10月の沖縄女子選手権で11年ぶりにジュニア勢からタイトルを奪った上原直美(32歳)をはじめ、大城さつき(高校3年)なども、当然、今年上位合格を狙えるだろう。
さらに来年も藤本麻子や中山三奈(ともに高校2年)といったナショナルチームメンバーがおり、その下には中3で昨年の九州女子アマを制した沖縄の沢田沙都子がいる。
つまり、第2、第3の服部真夕が目白押し、というのが今の女子ゴルフ界のようだ。
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