08年がスタートし、巷では”SLEルール適合ドライバー問題”がかまびすしいが、実際、今、ショップで売られているのは適合クラブばかり。使えなくなった高反発クラブは一斉に姿を消した。そんななか、今、売れているドライバーは、一体何なのか? この年末から年始にかけて売れたドライバーを店頭チェックしてみた。
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う~ん、使ってみたい! 左からザ・ゼクシオ、インプレスX、ツアーステージVi-Q
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すると、予想通りというか、どのショップでも、いの一番に名前が挙がったのがSRIスポーツの「ザ・ゼクシオ」だった。
「12月15日の発売以来、非常に好調な売れ行きで商品が追いつかず、入荷待ちの状態がずっと続いています。R、SR、Sと3タイプのシャフトがあるのですが、特にRの人気が高いですね。ウチでは40代、50代で飛距離をお求めになるお客さんには積極的におススメしていますよ」(ゴルフメッセ)
一方、有賀園ゴルフ新横浜店では、「もともとゼクシオは人気のあるクラブで、いつも発売と同時によく売れるのですが、今回の『ザ・ゼクシオ』はとりわけスタートダッシュがいい感じがします。スライスに悩んでいるアベレージゴルファーに適した設計になっているので、その辺が人気の秘密かも知れないですね。今の調子ならまだまだ売れるでしょう」
今回の「ザ・ゼクシオ」は、これまでよりシャフトが長くなり、45.75インチとなったのが大きな特徴だ。
発売前にはその点がゴルファーにどう受け入れられるかが話題となっていたが、それに関しては、「現在の売れ行きを見る限り、全く影響はないですね。お客さんの抵抗感は感じません」(有賀園ゴルフ新横浜店)
「ザ・ゼクシオ」は今回で5代目となる。すでに多くのファンがついている人気のドライバーだけに、「圧倒的に指名買いのお客さんが多いですね。ゼクシオに関して言えば、今回の『ザ・ゼクシオ』だけではなく、新製品が出ると必ず買い換えるという方がほとんどです」(スポーツロード新橋店)
もちろん、「ザ・ゼクシオ」の人気は関東だけではない。
松坂屋名古屋店でも、「名古屋という土地柄はお客さんが非常に慎重で、新製品にはなかなか飛びつかない傾向があります。そして、もう一つ、口コミの影響がとても強い。そんななかでも『ザ・ゼクシオ』の売れ行きは好調ですね。特に、お客さんが適合クラブへの買い替えに迷っている最中に出た前作がやや低迷しただけに今度のモデルへの期待が大きく、購買意欲を後押ししたのではないでしょうか」
どのショップで話を聞いても「ザ・ゼクシオ」の人気が高く、まさに一人勝ちの様相を呈しているが、SRIスポーツでは、その「ザ・ゼクシオ」を前作より1カ月早く発売、初年度の販売目標を24万本とするなど意欲的。
その姿勢が好調な売れ行きに反映しているようだ。
こうした中、「ザ・ゼクシオ」の独走にストップをかけるかのように名前が挙げられたのがヤマハの「インプレスX」だ。
コトブキゴルフワールド館によると、「ドライバーに関していえば、SRIスポーツ(ザ・ゼクシオ)とヤマハ(インプレスX)2社の寡占状態といってもいいのではないですか。はっきりいって、他のメーカーは、その他大勢でかすんじゃっているというのが現状です」
関西地区のゴルフギアサージ(神戸)でも「年末年始は、ずっと2強状態で推移しています。他社はほとんど売れ行きに変化がなく、すべて2強に流れたのではないかと考えています」
確かに、どの店でもブリヂストンスポーツやテーラーメイド、キャロウェイなどいったメーカーの名前はあまり出てこない。
「『ザ・ゼクシオ』、『インプレスX』に次ぐドライバーといえば『ViーQ』ということになります。若い世代を中心に売れていますが、それでも2強に比べれば売れ行きには差があります」(二木ゴルフ大宮店)
宮里藍の使用クラブとして人気を高めてきたV-iQだが、昨年夏以降の宮里の低迷が売れ行きに影響しているのかもしれない。
さらに、ゴルフメッセでは、「『ViーQ』は昨年9月に『ツアーステージエグゼ』が出たこともあり、ユーザーが分散している傾向が見られますね。テーラーメイドからは『r7 CGB MAX』が出ましたが、年末ぎりぎりの発売だったので、まだ動きはありません」
高反発規制が施行されてまだ2週間たらず。
正月商戦は「ザ・ゼクシオ」、「インプレスX」が独走の現状だが、各クラブの売れ行きの動きには、今後もまだ注目していきたい。
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