オーストラリア女子オープンで、19歳の櫻井有希が5位タイに入る活躍をみせた。櫻井は、ジュニア時代にはナショナルチームメンバーで、ゴルフダイジェストジュニアカップでは高校時代に3連覇を果たし、2006年のNEC軽井沢で16位タイと活躍した実力者だ。しかし、去年の日本女子ツアーのプロテストとQTを共に不合格に終わり、今年は欧州女子ツアーなどに戦いの場を求めた。その矢先の5位入賞。まだ無名の櫻井を直撃した。
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早く日本で見てみたい
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「4日間通してショットが良かったです。初日はパットが悪かったんですが、ショットの調子が良いから、焦らずにゴルフができたと思います」とビジュアル系の櫻井が笑顔を見せた。
しかし、昨年はプロテストとQTの両方に失敗している。そこで石川遼もメニューを作ってもらっている仲田健トレーナーとともに、パワーアップに励んだ。
「高校1年生のときから仲田トレーナーのメニューで、ウェートトレーニングよりも、バランスを重視する、体幹を鍛えるトレーニングを始めたんです。高校3年の終わりにグアム合宿に参加して2週間みっちりやったら、なんか体がデカくなっちゃって(笑)。今回の試合の前も、グアムで藤本麻子ちゃんや桒原えりかちゃんら、トップジュニアたちと合宿をして、オーストラリア女子オープンのマンデーに挑んだんです」
欧州ツアーのQT以外にも、アメリカのフューチャーズのQTを受けていた。
ヨーロッパは1次を通過してプロ資格は得たものの、米ツアーのQTともども、今季はウェーティングでしか試合に出られなかった。
それが初戦のマンデーで直接出場資格は得られなかったが、2番目のウェーティングでなんとか出場。日本女子ツアーもシードがないために、主催者推薦でしか出られないのだ。
「日本女子オープンの予選会に申し込むときに、賞金をもらうという欄にチェックを入れたたために、その時点で私はアマ資格がなくなってしまったので、出られる試合が少ないんです。だから試合としては、日本女子オープン以来、久しぶりの試合がこの試合だったわけです」
櫻井はビジュアル系でブリスベンでのギャラリーの反応も良かった。19歳では珍しい、長尺パターを操る個性派でもある。スター候補生を日本ツアーでも早く見たいところだが……。
「アジアンツアーのタイで試合が決まっていて、後は米ツアーのフューチャーズのウェーティングです。日本では来年の出場権を得るために4月半ばにプロテストの2次試験に挑戦します」と櫻井。
女子プロ界のニューヒロインの活躍に注目したい。
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