日本男子ツアーに続き、女子ツアーでもカーゴパンツが禁止される。アンチ・ドーピング説明会が開かれた後、突然の発表に女子プロもメーカーも困惑している。
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ももやひざの横にポケットがある
カーゴパンツをはく姿はもう見られない?
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4月9日ツアー第4戦、スタジオアリスの練習日、練習を終えた女子プロ全員がクラブハウスのレストランに集められた。2009年から日本女子ツアーでも導入される「アンチ・ドーピング」についての説明だった。今季から理事となった小林浩美が「健康への害や社会悪」などひと通り話を終えると、「規定がひとつ加わりました。カーゴパンツは禁止になります」と突然通達した。
選手はみな、引き上げる途中、「なんでダメなのか説明がない」「これからはけなくなるのは困る」などさまざまな不満を漏らした。ミーティング委員長の古閑美保も「協会に聞きますよ、この件は」と同じ反応。
そこで、翌プロアマの日、LPGAにコトの経緯を聞いた。
「7日のTPD委員会で話があり、14日の理事会で正式決定します」と今堀りつTPD部門長が説明。さらに、なぜ禁止になったかの理由については「ファンや関係者の間からプロゴルファーのウェアとしてふさわしくないということから、規制をかけることになりました」
それまでのウェアの規定はこうだった。「選手は、トーナメント会場内でジーンズの着用をしてはならない。選手は(途中略)Tシャツについては女性らしいファッション性のあるもの(ゴルフメーカーがゴルフウェアとして、販売しているものは可)であれば着用してもよい……」(選手の心得・8)
Tシャツはゴルフメーカーが販売しているものは可であるが、カーゴパンツは、そうではないという。メーカー担当者たちも口を揃える。「男子ツアーで規制されて、女子もそうなっては困ると思っていたんですが」
協会の説明を受けた後、改めて古閑に聞くと、「私も協会に聞きに行きました。迷彩はダメだということは納得します。ただ、ギャラリーあっての女子ツアーであり、女子プロです。選手自身もファンも可愛いというものは可愛いし。私たちのファッションを見てゴルフを始めた人の多くもカーゴパンツをはいてますしね。世代によって、ファッションの基準も価値観も違います。基準があいまいなので、判断が難しいですよね」
今堀も「選手には、わからない場合は私たちに聞いてくださいと言います。ただ規定なので、罰金などの罰則もあります」
古閑が言うように「可愛いと思うウェアはいいんじゃない」という追記があれば、プロたちもメーカーもゴルフファンも納得するのではないだろうか。
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