男女とも公式戦が開幕。ツアープロにとっては熾列な1年の幕が上がったことになる。激しい戦いのため技術面やフィジカル面で適切なアドバイスやサポートは当然必要になる。ここ数年男女ともティーチングプロやトレーナーを付けることは、もはや常識。特に若手の女子プロはここに来て動きが顕著になっている。
かつて尾崎将司を中心に技術向上のため集まって研鑽していたジャンボ軍団のように、一流プロたちはグループで切磋琢磨、練習するのが一般的であった。
しかし、時代は変わり世界的に超一流の選手たちがティーチングプロを付けるのが当たり前になってきている。
ティーチングプロの先駆者でもある内藤雄士コーチは「第三者的に技術を解析することは大事。スウィングは変わっていくものだし、自分のいいときの状態を維持していくためのステップとして、ティーチングプロの存在は重い」と言う。内藤コーチは、丸山茂樹、谷原秀人、平塚哲二、矢野東らを見る。
斎藤信人、加瀬秀樹、宮瀬博文、川岸良兼らと契約する井上透コーチも次のように話す。「基本的に1人2役で、自分をコントロールするのは無理。安定した成績を残すためには、ティーチングプロの存在は不可欠。もちろん両者の関係性も大事」
2003年から片山晋呉を見ている谷将貴コーチは異なるカメラアングルからスウィングを分析、力を最大限に引き出すプログラムは注目を浴びている。
男子に比べると遅れていたが、女子プロたちの動きも変化が出てきている。
いまやシーズン中に付けるのは普通だ。昨年終盤から河島孝トレーナーに付いているのが佐伯三貴。江連アカデミーで上田桃子や諸味里しのぶのトレーニングを見ていたトレーナーだ。
飯島茜も社会人ラグビーチームのトレーナーの松原貴弘氏と契約。走ることを中心にした体づくりに力を入れる。
古閑美保も筋運動トレーニングに励み、有村智恵はジムに通い、福嶋晃子も野球のコーチに見てもらっている。ツアープロの橋本大地も2年前から飛距離と安定性を兼ね備えるという理論の下にチームを作り、十肥功留美、宅島美香、横峯留衣、横峯さくらを指導する。
男子では成熟しているティーチングプロとの契約だが、女子ツアーはどちらかといえばトレーナーが多い。この傾向は今後急速に広がることが予想される。
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