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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 5/13・20号
2008/5/1更新
ゴルフ場2大外資の目指すところが鮮明に。
違いはどこ?

 上場から2度目の決算発表を控え、アコーディア・ゴルフが配当を開始することが明らかになった。が、ライバルPGGIHは配当開始の意向はない。アコーディアが、ゴルファー向けに打ち出した施策を見ながら、徐々に現れてきた2大外資の戦略の違いを追った。

12月決算のPGGIHが今年2月に公表した2007年12月決算における営業収益は前期比9.9パーセント増の733億円で、営業利益は前期比7.3パーセント増の133億円。

3月決算のアコーディアの2008年3月期決算は5月公表予定だが、現段階での予想値は営業収益が前期比14.2パーセント増の785億円、営業利益が前期比8.6パーセント増の128億円。

 4月22日現在の傘下コース数はアコーディアが133(うち保有125)で、PGGIHが119(うち保有111)。  株価では4月22日終値ベースではアコーディアが10万4000円でPGGIHが11万9000円。時価総額だと、アコーディアが1091億円で、PGGIHは1405億円。

 決算期が違うので厳密な比較は出来ないが、大ざっぱにみて傘下コース数、ボリュームと営業増益率ではアコーディアに軍配が上がり、営業利益率、株価、時価総額ではPGGIHに軍配が上がる。相変わらず2大勢力は拮抗していることがわかる。

アコーディアが実施する配当は1株あたり1000円で、2008年3月末時点の株主が対象。現段階での業績予想数値で換算すると配当性向は12パーセント。

 上場会社としては高い方ではないが、「安定的に配当できる最低ライン」(アコーディア)だという。

 対するPGGIHは今のところ配当開始の予定はない。株主優待は両者とも傘下コースの利用券。条件が細かく決められているのでどちらがお得かの比較は難しい。

両者の違いが最も鮮明に現れているのは株主への広報活動。

 アコーディアは個人株主重視型で、机の上での個人投資家向け会社説明会を昨年は年間4回実施し、今年も5~6回程度の実施を予定している。

 このほか、2月26日に習志野CC、3月4日に山の原GCでラウンド付きの個人株主向け会社説明会を実施した。対象は昨年9月末時点の株主で、「各30人ずつの枠に、800人ほどの申し込みがあった」(アコーディア)という。

 説明会後に10組に分かれ、各組ごとに所属プロが付いてのラウンドで、「会社の事業を理解してもらうには、実際にコースに来てもらい、プレーしてもらうのが一番わかりやすいと考えた。今後も継続的に実施したい」考えだ。

 アコーディアの会社説明会は、よりオープンな経営姿勢を見せたということ。

 対するPGGIHは、こと株主に関しては機関投資家重視型。戦略の違いがゴルファーからの評価にどうつながっていくのか、注目しよう。

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