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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 5/27号
2008/5/15更新
TV中継より早い。
いまどきのトーナメント結果ネット配信事情

 国内ツアーの競技結果。録画中継のテレビ放送では、タイトルの行方やお目当て選手の順位は夕方近くまで待たされる。そこを何とか、一刻も早く知りたいと願うファンの頼りになるのがネットのニュース速報。新聞社、通信社などのホームページで速報を探ると、どこかしらで早々に結果がわかる。その速報、最近早くなったという声が……。

 実際そうなのだろうかと、先週日曜の4日、午後2時過ぎからネットにかじりついて、男女ツアーの速報に目を凝らした。その結果、男子の中日クラウンズは15時20分に、また女子のクリスタルガイザーは16時31分に競技結果がアップされた。ともにテレビ中継より1時間前後先に分かったことになる。

スポーツ新聞のホームページでは競技終了後、1時間もたたないうちに優勝者の情報がアップされるようになったとの話もある。

 いまでは、ほとんどのツアー競技で、中継のテレビ局が主催・後援・協力など主催者の一員になっている。スコア速報は、その主催者が用意する各組に帯同するマーカーの報告で集計されるもので、いわば主催者の情報。

 それが競技団体(日本ゴルフツアー機構、日本女子プロゴルフ協会など)に渡されてオフィシャルデータとなり、プレスセンターで各メディアに知らされる。

 競技団体もメディアも、一刻も早く集めた情報を報じるのが務めだ。しかし、主催者側のテレビ局にとっては、結果が放送より先に報じられることで、視聴率を引き下げる恐れも考えられる。それでは自分たちが収集した情報で、自分で自分の首をしめるようなものだ。

「確かに、結果によっては視聴率を下げる要因になるので、局によっては(新聞社の)記者会に、速報をテレビ中継終了まで待ってくれるよう要請しているようです。でも、新聞社も新聞メディアとしての立場がありますし、実際どれほどのマイナス要因になるのかわかりませんからね。反対に視聴者を呼び込む展開もあるので、テレビ局側が一致して記者会に要請するといった動きはないでしょう」と某テレビ局の元プロデューサー氏。

 例えば、男子開幕戦・東建ホームメイトカップの最終日。注目の石川遼は中盤までにスコアを6つも崩した。オフィシャルホームページのリアルタイム速報でその経過を見たファンはガッカリ。

 視聴意欲を失ったファンもいただろう。ところが、その速報がテレビ中継にあわせて更新をストップさせた後、上がり4ホールで3バーディと見せ場を作った。その競技結果をネットのニュース速報で見たファンの多くは「やっぱりテレビ中継を見よう」と、テレビ画面に引き戻された。

 ほとんどの新聞社は系列のテレビ局があり、局側から要請があれば協力する(そのため系列局のない新聞社の速報は早いと言われる)。しかし、現状を容認する局もあるので、テレビ中継より先にネットで結果をゲットできる状況は変わらないようだ。

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