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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 5/27号
2008/5/15更新
何があった?
ソン・ボベ、厳罰で韓国ツアー2年間出場停止の真相

 女子ツアー開幕戦、ダイキンオーキッドレディスで初優勝したソン・ボベ(22歳)が4月26日、母国の韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)懲罰委員会で韓国ツアー2年間出場停止、罰金2000万ウォンという衝撃的な処分を受けていた。KLPGA関係者が説明する。


兄の暴言が災いした!? 今後は日米が活躍の舞台となるか

「ソン・ボベは4月11日から開催された韓国女子ツアー開幕戦『スポーツソウル・キムヨンジュ女子オープン』に特別招待選手として参加しています。開幕戦でもあり、ダイキンオーキッド優勝のソン・ボベと第3戦プロギア杯優勝のシン・ジエとの対決が注目されていた試合でした。

2日目9番ホールで、2打目がグリーンを超えて傾斜地の下まで転がってしまい、脱出を試みようとしたが失敗。そこでアンプレアブルを宣言しました。規則通り2クラブ以内の地点でドロップしましたが、ボールが再び傾斜地からもっと下に転がってしまった。そこでもう一度ドロップしたが、やはり失敗。

ソン・ボベは再びボールを拾ってドロップしようとしたところ、競技委員が「規則ではそのまま打たなければならない」と指摘したのですが、ソン・ボベがルールを誤解して、もう一度ドロップしようとしたためにトラブルが起きたのです」

 ゴルフ規則20条2項によると、「ボールがドロップ地点から2クラブ以上出れば、再びドロップしなければならないが、ボールが2クラブ以内にとまっていれば、そのままの状態でプレーしなければならない」とある。

 このルールを理解していなかったのか、ソン・ボベが競技委員に抗議すると、ギャラリーとして同行していた兄オビ氏が加担、兄妹の2人と競技委員長との間で10分ほど激しいやりとりがあったという。

 しかもギャラリーの目の前で兄オビ氏が競技委員長に大声で暴言を吐いた。おまけにソン・ボベは9番ホールを終えた時点で途中棄権するという前代未聞の行動に出てしまったのだ。

 韓国日刊スポーツ記者のチョン・ビョンチョル氏が次のように言う。

「ソン・ボベの行為は韓国女子プロゴルフ協会に対する重大な挑戦だけでなく、大会主催者側に対しても礼儀を逸する結果となりました。ソン・ボベは翌日『瞬間的に理性を失い、あのような行為を行った。今後はあのような行為がないように注意いたします』と謝罪したが、大会に大きな汚点を残す結果となった。

さらにギャラリーとして同伴しながら、競技委員に対して口汚い言葉を吐いたりして品位の無い行動をとった兄オビ氏に対してもKLPGAは試合立ち入り禁止及びキャディ活動禁止5年間を決めました。試合会場の駐車場までは黙認するが、クラブハウスやコース内立ち入りは禁止するという大変重いぺナルティです」

 KLPGAの懲罰委員会では永久追放などもっと重い懲罰を求める声もあったという。KLPGAの規則では一番重い懲罰は「2年間出場停止、罰金1000万ウォン」というが、今回の懲罰はそれを上回る厳罰となった。

 だが、ソン・ボベは2004、2005年の2年間、韓国で大賞を受賞している大物選手でもあり、日本での開幕戦で優勝したことも勘案してあのような甘い処分となったとの陰の声も。

 韓国女子プロゴルフ協会によると、ソン・ボベ側は今回の処分に不服であれば再審請求できるという。本誌が兄オビ氏を直撃すると、「再審請求する予定」とだけ答えた。この騒動、どういう展開になるか注目したい。

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