石川遼の出場で注目を集めた全米オープン最終予選会(5月26日・茨木CC)。日本開催は今年で4回を数えたが、来年は全米女子オープンの予選会も、初めて日本と韓国で開催されることになりそうだ。
全米オープン予選は、1日2ラウンド、36ホールで行われる予選会。前年の優勝者と、18歳の伊藤涼太のように、アメリカで1次予選を通過して出場する者、誰もが一発勝負をかけて、全米オープンというアメリカのメジャー大会に出場できるのだから、この予選会は大きなチャンスだった。
石川遼は1ラウンド目で4オーバーと大きく出遅れた。2ラウンド目はベストスコアの5アンダーをマークしたものの、予選通過には5打足らず、初メジャーの夢は叶わなかった。
「ラッキーで通るんじゃないかと思っていましたが、1ラウンド目で硬さが出てしまいました。まだまだです」(石川遼)
通過したのはオーストラリアのクレイグ・パリーとフィリピンのアルテミオ・ムラカミの2人。昨年出場資格を得たのは3人で、今年は2人。
最終予選参加者はたった12人で、4回目となる予選会は、尻つぼみの感が否めないが、今回「全米女子オープン予選会も日本で初開催」と、一部の新聞で報道されたのだ。
USGA(全米ゴルフ協会)の広報は「あなたたちのほうが、情報が早いですね。まだ決まっていませんが……」と、お茶を濁した。
一方、開催地を選定し、競技運営する立場の、JGA(日本ゴルフ協会)は、「まだ決定ではありませんが、USGAから打診があったのは事実です。男子を4回やって、日本開催も、国際的に成功したと評価されたのでしょう」と、JGAの理事会で承認され次第、正式決定される見込みだ。(JGA関係者)
ただ、開催地等はまだ当分決まらない。
「男子のケースで言えば、男子ツアーのスケジュールを見比べながら、場所を決定します。今年の場合、予選会の前日まで岡山でマンシングKSBが開催、翌木曜日からは兵庫県の東広野で三菱ダイヤモンドが開催されるため、予選会開催日の月曜日は関西地区のどちらかということで決まったんです。
来年、女子オープンが例年よりスケジュールが1、2週間ズレるということなので、女子ツアーのスケジュールもわかりませんし、すぐにはコースを選定できませんね」(JGA関係者)。
米女子ツアーには、宮里藍の活躍に加え、今季から上田桃子が参戦。男子の全米オープンと同様に注目が高まっているのも今回の決定の要因かもしれない。
この動きは韓国も同様だった。米女子ツアーでは30人以上も韓国選手が活躍し、韓国勢中心のツアーとなっているだけに、韓国での予選会開催は当然の成り行きだったのかもしれない。
先のUSGA広報も「韓国選手はこれだけ活躍しているので韓国開催はありえる」と話していた。当然、韓国ゴルフ協会も「やりますよ。具体的な内容は12月頃決まるはずです」とKGA(韓国ゴルフ協会)とやる気十分だった。
6月26日から開催される全米女子オープンには、宮里藍と上田桃子に加えて、日本ツアーから前年の日本賞金ランキング上位の資格で横峯さくらとジョン・ミジョンが出場する。
来年は、全米女子オープン出場を目指す、女子ツアー選手で資格を得られなかった選手の、一発勝負劇が白熱するかもしれない。
|