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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/5号
2008/7/24更新
今季3勝のケニー・ペリー、
全米に続き全英オープンも回避で賛否両論

 タイガー・ウッズのいない全英オープン開催中、アメリカでもっとも注目されていたのは、その全英に欠場したケニー・ペリーだった!? 全英オープンの前週ジョンディアクラシックで、AT&Tナショナルに続きツアー2連勝、今季3勝目を飾ったペリーが、全英をスキップして、裏試合のUSバンク選手権に出場していたからだ。


勝てない? メジャーより裏試合を選んだペリー

 ツアー3勝というのは、タイガーを除けば今季のトップ。賞金ランキングでも、全英直前にはミケルソンを抜いて2位となっており、今年のプレーヤーオブザイヤーの話まで出てきているのだから、ペリーの動向が気になるのも当然と言えるだろう。

 しかし、全米オープンの予選会に続き、出場資格があるにも関わらず全英をスキップして、米ツアーの裏試合に出場したことに対しての批判の声は、少なからずあった。

 さすがに飛ぶ鳥落とす勢いのペリーを直接批判する声は少なかったが、米ゴルフワールド誌は「もし農民が仕事に行かなければ、作物はダメになるし、牛は飢えてしまう」などと間接的な批判をしていたし、

「私の人生で最も大きな後悔、最も大きな誤りは、調子が良かった時に全英に出なかったことだ。当時は賞金が米ツアーに加算されず、賞金王を狙っていたための決断だが、全英は特別な試合」と85年など3度米ツアーの賞金王になったカーチス・ストレンジも、ペリーに翻意を促していた。

 これに対して当のペリーは、批判の声に失望したことは隠さないが、「私はいわば自営業者で、自分がやりたいと思ったことをやるだけ。メジャーには22年間挑戦したが、勝てなかった。自分のキャリアのこの段階では、メジャーに勝つことは、目標ではなくなっている」と語っている。

 ペリーの目標とは、地元のケンタッキー、バルハラGCで開催されるライダーカップに出場すること。そのために、可能性の少ない全英に出るより、ペースを乱すことなく、力を温存して、秋まで調子を維持させたいと考えたようだ。

 22年前、ツアーのQスクールに3度目、最後の挑戦をした際、地元の教会から5000ドルを投資してもらった。これは、テストに落ちれば返済しなくてよいが、受かれば賞金の5パーセントをミッション系大学に寄付するという条件の投資で、ケリーにすれば、地元への恩返しの気持ちもあるのだろう。

 そして、この8月には48歳になるペリーの年齢も手伝って、一通りの批判の嵐が過ぎ去ると、ペリーの考えも理解できると好意的な声がわきあがり、全英欠場は許された形になっていたのだ。

 もっとも、プレーヤーオブザイヤーに関しては、ペリーがどんな活躍をしようとメジャーを制していない選手が、その年の栄誉を得る可能性はまずないと思われるのだが……。

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