中古ショップの最大手であるゴルフパートナーが、7月からレンタルクラブサービスを始めて話題になっている。一方、大手量販店の動きを見ると、取り立てて画期的なサービスをというわけではなさそうだが、ハード面の充実に力を入れている様子。中古店と量販店、“色”の違いが見えてきた。
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新規ビジネスを開始したゴルフパートナー木更津北店。
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ゴルフパートナーのレンタルクラブサービスは、レンタルクラブ専門店「レンタル木更津北店」で手続きもできるし、インターネットでも申し込める。
借りるクラブは中古のセット組。クラブによって3ランクに分かれていて、借りる日数で料金が決まっている(当日/3000~8000円、3泊4日/7000~1万3000円、他)。送料1000円(往復)で、全国どこでも送ってもらえる便利さだ。
「ゴルフは、せっかく『やってみよう』と思っても、取っ掛かりに何かと“足かせ”があるもの。そこを解消したいと思い、レンタルというジャンルを設けました」(同社広報)
ユーザーのレンタルクラブへの需要に対応するために導入したこのシステム。これまでの中古ショップの枠を超えたユニークなアイデアだ。
二木ゴルフなども、店によっては中古クラブを扱うところも多くなってきた。
対して、大手量販店は、ハード面を充実させ、フィッティングに力を入れているようだ。ひいてはそれが、ソフト面でのサポートにもつながっている。
アルペングループのゴルフ5では、店舗の試打席に3台のカメラを設置して、「上」「横」「後」からスウィングを撮影し、弾道を計測。科学的データに基づいて、その人のスウィングに合ったクラブ選びをサポートする『3カメ』を導入する店舗が多い。
もちろんこれは、モノを売るだけでなく、その人に合ったクラブを提供して、ゴルフを続けてもらうことがポイントだ。
「これからも、フィッティング面を充実させていく方向です。とくに、新規の店舗にはそれらの設備を置いていければと考えています」(同社広報)
都心に多くの店舗を展開するヴィクトリアゴルフも、『サイエンス・アイ・フィールド』(ブリヂストンスポーツ)や『グリップスピード測定器』(プロギア)など、各メーカーの測定器を置く店舗が見られる。「検診マスター」というスタッフがクラブ選びを“診断”するなど、フィッティングに意欲的のようだ。
中古ショップと量販店を見比べると、片やレンタル、片やフィッティングと、手法は違えど“ゴルファーを増やす”という点で目的は同じ。いずれにしても、ショップ間での垣根がなくなり、ゴルファーがより楽しめる条件が整いつつある。
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