8月2日、福田改造内閣が発足した。物価高や景気対策に対してこれまで何もできなかった福田首相だが、そういった意味では新内閣もほとんど期待できそうにないし魅力にも欠ける。それを裏付けるように平均株価は下落。そうした内閣ではあるが、新閣僚の気になるゴルフ会員権を本誌が独自調査した。その結果は意外や粒ぞろいのコースばかりだった。
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ゴルフの腕前はシングル級
といわれる麻生幹事長
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福田首相は昨年の首相就任時と変わりなく日高CC(埼玉)と下秋間CC(群馬)を保有している。
日高は戦略的にも難しい名門コース。村松邦一支配人によると、「福田首相はサラリーマン時代にメンバーになり、その頃はよくプレーに来たそうですが、ここ10年以上はお見えになっていません」
下秋間は関東プロや日本プロシニアを開催したこともあるコースで、小林利之支配人は、「会場当時、父親の赳夫さんの関係でメンバーになったのではないでしょうか。ほとんどお越しにはなりません」
経済財政相に就任したのが、消費税増税派の代表格の与謝野馨氏。富士小山GC(静岡)と袖ヶ浦CC(千葉)を保有。富士小山は高級コース、袖ヶ浦は名門でもある。
同氏のホームページには、「ゴルフは政治家の必修科目の趣味。社会人の頃から始め、永田町の大物と仲良くなるたびに上達?」と書かれている。
同氏の事務所によると、現在でも月1、2回はやっているという。閣僚クラスで月1、2回というのは多いほうとはいえる。
郵政選挙で自民を離党、復党してすぐに消費者相として入閣を果たした野田聖子氏は、太平洋クラブと地元の大垣CC(岐阜)のメンバー。
後援会のゴルフコンペは年2回ほど開くが、本人はあまりやらないという。
官房長官に留任した町村信孝氏は、昨年9月入閣したときに持っていた地元北海道のシェイクスピアCCと札幌GCは、売却したのか今回報告されていない。
ポスト福田の呼び声も高く、自民党政治家の中では人気が高い麻生太郎氏は、再度党幹事長に就任。
漫画が好きで「ゴルゴ13」145巻を何度も読破したことは有名だが、ゴルフもジャンボ尾崎の師匠、藤井義将プロに薫陶を受けた。プレー中は目土袋を持ち歩くことでも有名で、腕前もシングルという。
所有している会員権は、地元福岡の麻生飯塚GCと古賀GCでともに名門コースだ。他に高級接待コースのグレンオークスCC(千葉)と、この7月に民事再生になったサンヒルズCC(栃木)の4コースを所有。
四役のひとつ総務会長に就いたのが笹川尭氏。日本一会員権が高い小金井CC(東京)を持つ。現在相場は約7000万円という。
同氏は有数の資産家としても知られ、その他に武蔵CC(埼玉)と狭山GC(埼玉)といった超名門コースも所有する。
政調会長の保利耕輔氏は、戸塚CC(神奈川)、富士平原GC(静岡)、唐津GC(佐賀)、若木GC(佐賀)、佐賀クラシックGC(佐賀)など今回の調査のなかでは、5コースと一番多い。
衆議院議員の任期は来年9月。ほぼ1年以内に解散総選挙が行われる。
ゴルフ好きの議員・閣僚は少なくないが、ここしばらくはコースに出るのは難しいかもしれない。いや逆に、プレーを差し控え(?)政治の道にバク進してもらいたいものだ。
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