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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 9/16号
2008/9/4更新
ゴルフ場の固定資産税見直しで
プレー料金は安くなるの?

 ゴルフ場経営の大きな負担コストに「固定資産税」がある。年間1000万円から都心近くのコースでは1億円にものぼる税額だ。ところが、その税金を大幅に減額できるチャンスが出てきた。そうなれば、利用者にも恩恵が……?

 先月、総務省は来年度に実施される固定資産税評価替えを前に、地方税法に基づく告示で、ゴルフ場の固定資産税評価について「ゴルフ場がその効用を果たす上で必要がないと認められる部分を除く」と改正した。

 その結果、これまでゴルフ場は基本的に敷地すべてが同じ地目で一体評価されていたが、来年度からは現況に即し、山林などプレーに関係ない土地は区分評価され、固定資産税の軽減につながることになった。

 固定資産税評価額は市町村の税務当局によって3年に1度見直されるのだが、多くのゴルフ場がそれに合わせて市町村と折衝し、周辺の宅地を基にした評価など実態にそぐわない課税評価の是正を要望してきた。

 全国ゴルフ場の約半分で宅地評価から山林評価、あるいは一体評価から区分評価へと、評価替えが行われている。

 例えば、この問題に熱心に取り組んできた東京・八王子CCでは2年前に現況に沿った評価替えが認められ、それまでの6700万円余の固定資産税が4500万円余に減額。

 また、横浜市でも2年前に市内の全ゴルフ場で区分評価等を導入。結果、某ゴルフ場では「ざっくり言って1億円の固定資産税が6000万円程になりました」という。

 その一方で、アコーディア・ゴルフでは「これまでほとんどのコースで、現況に沿った評価の申請はしていませんでした。そこで、本社側でまとめて見直しを図っていたところです。どれくらいの減額になるのかわかりませんが、1コース平均1~200万円としても100コース以上ありますので、億単位のコスト削減になります」(広報・丸毛晴恵さん)と、来年度からの大幅減税に期待する。

 もちろんこうした評価替えによる軽減規模はゴルフ場ごとに大きく異なる。西武不動産(株)では5年ほど前から、主に山林課税への評価替えによる減税のコンサルティング事業を行っている。これまで全国34のゴルフ場と契約、「軽減額は個々に異なりますが、平均すれば1200~1300万円の固定資産税を3~500万円程度減らすことができます」と担当者。

 ただ、これによってプレーフィがすぐに安くなるという額ではないが、減税分はコース管理費等、回りまわって利用者のメリットになるという。

 ただし、総務省が認めたといっても、実際に課税評価するのは市町村の税務担当。自治体によってはゴルフ場の固定資産税が税収の大きな柱になっている。

 そのため、日本ゴルフ場経営総合研究所の降旗貞夫専務理事は、「実際には一気に評価替えされることはないのでは……。ゴルフ場側は今後も地道な交渉が必要でしょうね」と語る。

 ゴルフ場利用税の減免が自治体からの強い抵抗で思うように進捗しないのと同様、相手方の抵抗は相当に手強いようだ。

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