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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/14号
2008/10/10更新
ヴィクトリア抱えるゼビオがゴルフパートナーにTOB。
店舗数1位に

 スポーツ用品販売で業界2位のゼビオが、中古クラブ販売最大手のゴルフパートナーの買収に乗り出した。製造業から始まったゴルフ業界再編の動きはとどまるところをしらない。その背景を追った。


ゼビオグループにゴルフパートナーが加われば、ゴルフ店舗数でトップになる

 大型スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」、ゴルフ用品専門店「GO1」などを運営するほか、同じく大型スポーツ専門店のヴィクトリアを傘下に収めるゼビオ(本社・福島県郡山市)が、9月16日、ゴルフパートナーに対して株式の公開買い付け(TOB)を行うことを発表した。

 買い付け価格は1株17万731円で、買付け期間は10月22日まで。発行済み株式の52パーセント以上(上限なし)の取得を目指しており、買い付け予算は最低でも約36億円、最大では約70億円に達する。

 買収後の経営体制や業務提携の具体的な内容に関しては、いまのところ明らかにされていないが、期待されているのは「買い換え促進と新規顧客層の獲得というシナジー」(ゼビオコーポレート室)だ。

 このTOBが完了するとゼビオはグループ店舗数で約400店超になり、店舗数で現在1位のアルペン・ゴルフ5を上回ることになる。

 また、買収される側のゴルフパートナーにとっても願ってもない話、というより今回のTOBは、投資会社として現在ゴルフパートナー株の46パーセントを保有する最大株主レッドホースアソシエイツがゼビオに持ちかけたもの。

 レッド社にすれば売却はいわば規定路線だった。一方、ゴルフパートナー社員やフランチャイズ店など身売りされる側としても、「投資会社から事業会社に経営権が移ることを歓迎する声が多い」(ゴルフパートナーコーポレート本部)と好意的とか。

 両社の思惑、それはそれとして、SRIスポーツによるクリーブランドゴルフ買収、最近ではダイワ精工によるフォーティーン買収など、ここ1、2年で目立ち始めた業界再編の波がついに流通部門まで及んだという見方も間違いではなかろう。

「ニーズの多様化に合わせて様々なサービスを提供していかなければならない時代。自分の購入したクラブの価値が保証され、その後も面倒を見てもらえるという点で一般ユーザーにとってはメリットがあるのでは」(ブリヂストンスポーツ広報室長・嶋崎平人氏)。

「買収はゴルフ業界の景気がよくないことの裏返しでは。ただ、ゼビオさんは元々地方戦略がしっかりしている企業。専門店と量販店で売れ筋商品も客層も異なるなかで、中古クラブを自ら手がけるのではなく、餅は餅屋に任せるという考え方には期待できる」(ミズノ広報宣伝課・西田維作氏)

 様々な見方があるなかで、この動き、どうなるか注目したいところだ。

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