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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 11/11号
2008/10/30更新
遼くん世代が続々出現!
アジアンツアーで17歳、米女子でも18歳の選手がV

 石川遼が、日本オープンで単独2位。いよいよ本領発揮ということなのだろうが、同じ週、中国で、石川遼と同じ歳の17歳ノー・ソンユル(seung-yul noh)が優勝した。女子のほうでも同じ週、米下部ツアーのフューチャーズツアーの最終戦で、18歳のビッキー・ハーストが、今季5勝目を飾り、同ツアーの賞金女王の座と新人賞、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーの3冠を獲得した。

 まず女子では、この6月に18歳となったハーストは、4月のジャラペノ・ゴルフクラシックで、17歳と10カ月というフューチャーズツアーの最年少優勝記録を作ったばかりか、この試合で18アンダー・54ホールの最少スコアを記録。

 これまでの記録は1999年にグレース・パークが作った16アンダー、パー71では2002年のロレーナ・オチョアとクリスティーナ・キムの作った14アンダーというスコアがあるが、この錚々たる顔ぶれを見れば、ハーストの将来性がわかるというもの。

 さらに今季稼いだ9万3107ドル(非公認を含めると11万4107ドル)というのは、このツアーの年間最高獲得額。

 何しろ、3試合連続優勝を含めて、14試合に参戦して、10試合でトップ10の成績を収めているのだから、新人賞とプレーヤー・オブ・ザ・イヤーを同時に獲得するのも当然と言える。

「これらの賞を獲得するのに、自分自身をプッシュして、ずいぶんと頑張った。でも、過去に自分が何をやったかというより、今は自分の未来のことだけを考えたい」(ハースト)と来年のLPGAツアーをすでに見据えている。

 9月11日に19歳となり復調しつつあるミッシェル・ウィも来季はLPGAのメンバーになりそうだし、タイガー・ウッズの姪、シャイアン・ウッズ(18)も大学1年だが、将来が嘱望されている。来季の女子ゴルフは、10代パワーが爆発しそうだ。

 一方、男子では石川遼のライバルになりそうなのが、10月19日に終了したミデア・チャイナクラッシックで、17歳4カ月という若さで優勝した韓国出身のノーだ。

 2005年の韓国アマと韓国ジュニアを制して、昨年、アジアンツアーのQスクールを受験して、今季がルーキーシーズンとなるのだが、インドで開催されたサイールオープン、タイで開催されたアジアンツアー・インターナショナル、韓国で開催されたメキョンオープンで2位となり、今回の優勝につなげている。

 特にメキョンオープンでは、2年前の2006年にもアマで3位タイとなり、今年もプレーオフで敗れての単独2位。今回の優勝が決して、ラッキーなものではなく、実力で勝ち取ったことを裏付けている。

「彼は数年後に世界のトッププレーヤーのひとりになる可能性を秘めている。これからどんどん良くなってゆくだけだ」というアジアンツアーのK.H.ハン会長だが、石川遼が日本の星なら、ノーはアジアの星ということになる。

 アジアを転戦しながら「学校とゴルフのバランスをうまく取っている。学校も僕の状況をわかってくれており、韓国に帰ったらしっかり勉強している。実際、僕はまずまずの生徒で、恥ずかしくない成績を収めている」(ノー)とかで、石川遼と同じく、プレスインタビューなどでも、そつなく受け答えをしている。

そしてやはり、「僕の最終目標は、米ツアーで戦い、そこでチェ・キョンジュのように成功すること。今はまだその最終目標に向かっていろいろ学んでいる期間」と目標は小さくない。今季は現在まで13試合に参戦して、約30万ドルを稼ぎ出し、アジアンツアーの賞金ランキングで8位。

 たぶん高校を卒業する来季までは、アジアンツアーに専念することになるのだろうが、その後は米ツアーに挑戦するものと思われる。

 米男子ツアーで10代の石川遼とノーが、争う姿が、そう遠くない将来に見られるかも知れない。

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