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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/18号
2008/11/7更新
本誌お馴染みの青山薫プロがゴルフ場
再生ビジネスに転進。そのわけは?

 ゴルフ場単体の収益ではなく、グループ全体でのポートフォリオ戦略から、今期中に6コースを売却予定と公表していたアコーディア・ゴルフ。既に売却した2コースに加え、先月には那須グリーンコースと津山GCの売却を発表したが、那須グリーンといえば、本誌「フォアーッ! 勝手に女子プロ応援隊」でもお馴染み、怪人イップスこと青山薫プロが所属のコース。今度の新会社での怪人の活躍は?


ハウス内に女性向きショップを作るなど斬新なアイデアが奏功、集客状況はよかった

 アコーディア・ゴルフは先月28日、那須グリーンの譲渡に関する企業の開示情報を発表した。

 それによると、同社は今月1日、同ゴルフ場を保有する(株)チャーミング・リゾート那須の全株式を、ホテル・旅館・リゾートの開発・運営を行う(株)アイランドホテルズアンドリゾーツ(本社・東京都港区)という会社に譲渡。

 売却額は明らかにしていないが、今年2月に前の保有会社だったチャーミング・リゾーツに支払った譲渡額との差益を5億5300万円として、来年3月期に計上する予定と発表した。

 なお、譲渡先のアイランド社に問い合わせたところ、本格的なゴルフ事業として稼働するのは、ここが第1号とのことだ。

 親会社が変わったところで、気になるのが青山プロの今後の去就だ。もともと今年2月にアコーディア・ゴルフに譲渡されるまで、青山プロはチャーミング・リゾート那須グリーンの総支配人として、経営に手腕を振るっていた。

 風貌からは予想もつかないが、青山プロは繊細かつ大胆な(常識はずれの?)企画を次々と発案・実施するアイデアマンなのだ。それが本人の人気と相まって、評判になっていた。

 例えば、同ゴルフ場が企画するコンペ「怪人杯」では、青山プロがコース途中、林の中などからいきなり現れて驚かしたり、アプローチ合戦やドラコン競争を仕掛けて参加者を楽しませていた。

 もちろん、そんな面白企画だけではない。「基本は、お客様が主役のコース運営。お客様の希望には極力応えてあげるようにしてきた。スルーでのラウンドを希望する組には、以前からそうさせていた」とマジメな顔で語る。

 そうした努力が実って、同ゴルフ場はアクセスが良いほうではないにも関わらず、特に女性とカップルの客数を伸ばしていた。女性客の割合は22~23パーセントで全国屈指の比率を誇っている。

 その青山プロが、11月からは単なる契約プロではなく、経営に参画するという。総支配人時代の手腕が高く評価されてのことだろう。

「アコーディアのときは単なる契約プロだったから、いいアイデアがあっても、なかなか実現できなかった。アコーディアは大きな組織で、すべてトップダウンで決められるからね。その点では、正直、ジレンマがあった

 それが、この11月からは思い切ってやれる。特に女性のリピーターをもっと増やしていきたいという。そのために、例えば非力な女性でもバーディチャンスのドキドキ感が楽しめる“ハートティ”という、より距離の短いティを設置。評判を見ながら、その数を増やしていく予定。

 さらには、「グリーンの端に綺麗な花を植えようと思っているんだ。本来、花なんて咲いているはずのないところに咲かせるから、目に付いた女性には喜んでもらえるはず」

 振るいたくて、振るいたくてピクピクしていた経営の手腕が、イップス状態から解き放たれての成果を楽しみにしたい。

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