埼玉西武ライオンズの日本シリーズ優勝を受け、西武グループ各社が「日本一記念イベント」を企画。グループ傘下の西武ゴルフも、11月10日から12日までの3日間、ゴルフ場の優待券を配布した。埼玉西武ライオンズはこれが通算10回目の日本一だが、優勝イベントの一環で西武系ゴルフ場が優待券を配ったのは今回が初。果たしてゴルファーの反応は?
西武グループ各社が用意したのは、西武鉄道の1日乗り降り自由の記念乗車券、プリンスホテルの特別宿泊プランなど。ショップ・BIGBOXでのゴルフボール25パーセント引きというのもあった。
西武ゴルフは傘下8コースで、ウッドティセットを来場者全員に配布したほか、優待券も配っている。
優待内容はコースによって異なり、久邇CCは12月30日までの平日、昼食付きで1万9000円でプレーできる優待券。正規料金が2万2050円だから、約14パーセント程度の割引になる。
武蔵丘GCの場合は利用期間が11月17日~12月17日で、土日も利用可。土曜日の正規料金は3万5000円だが、2万9000円でプレーできるので、割引率は約17パーセントだ。
来場者の精算の際に配布したが、何しろ西武系のコースでは初の試みだけに「それで来場者が増えたということはない。優待券の配布があることを知らなかった来場者が多く、(そういう意味では)反応は良かった。再来場につながることを期待している」(西武ゴルフ)という。
ライオンズ前回の日本一は4年前の平成16年。平成16年秋といえば、例の上場廃止問題で大揺れの時期だ。ゴルフ場ではコースごとにワンドリンクサービスを実施した程度だったようで、今回のようなグループを挙げての企画自体が初の試みだ。
ライオンズは西武グループが買収してからの30年間で、今回も含めリーグ優勝16回、日本一10回という輝かしい戦績を残しているが、優勝イベントはプリンスホテル、鉄道、コクド各社が独自に企画、互いに連携することなく実施していたらしい。
上場廃止問題を機に、平成18年に持株会社が設立され、複雑な支配関係が整理された。結果、持株会社の機能がすっきりしたことも背景にはある。
また、ライオンズ優勝イベントでは西武百貨店の優勝セールがお馴染み。だが、よくよく考えてみれば、西武百貨店はそごうと経営統合し、今ではセブン&アイホールディングス傘下。
実は西武グループではないが、「プロ野球の優勝セールは百貨店としてはおいしい。西武百貨店が優勝セールの権利を手放さないのは当然」(大手百貨店現役幹部)という。
ところで、今回の優待券、軽井沢72ゴルフなどプリンス系のコースでは配布されていない。
「クローズ期間に入るコースが多いことと、クローズしないコースの場合は予約状況を考慮した」(プリンスホテル広報)ため。来年以降、川奈ホテルGの優待券を期待しても、どうやら実現しそうになさそうだ。
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