一部名門ゴルフ場を中心にドレスコードで規制される動きも出てきたが、それを尻目に機能性アンダーウェアの販売は年々伸びている。特に女性にはことのほか人気。いったいどこにそのワケがあるのか――。
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プレーにはもう欠かせない(写真はブレスサーモンアンダーウェア)
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08年は『ツアーステージV-iQ CL』や『ゼクシオレディ』が男性向けクラブを抑えて販売ランキングの上位に入る逆転現象が生じるなど、女性用クラブの販売が比較的好調だったが、機能性アンダーウェアでもレディスの大幅な伸びが目立った。
伸縮性、吸汗速乾性、保温性など機能性アンダーウェアにはさまざまな特色があるが、女性ゴルファーを動かしたのは女心にダイレクトに突き刺さる機能だった。
レディスモデルが対前年比400パーセントという驚異的な伸びを記録したのは『アンダーアーマー』だが、その要因についてドーム・マーケティング部では、
「前年まで女性物に力を入れていなかったこともありますが」と前置きした上で、「長袖のインナーが日焼け対策になると訴求することができたのが大きい」と分析している。
日焼けを嫌って、夏場でも長袖を着込んでプレーしている女性ゴルファーは多い。そこに、汗をかいても蒸れたり、汗冷えしたりといった不快感が少ない機能性アンダーウェアが選択肢として加われば、飛びつきたくなるのも当たり前だ。
しかも、日焼けと同じか、それ以上に女性ゴルファーが気にするファッション性の面でも、多くの女子プロが着用するなど、機能性アンダーウェアを生かした着こなしがトレンド化したことも追い風となった。
他社製も軒並み好調だ。
「『ツアーステージオリジナルCWーX』は、受注会で受けた注文の3倍から5倍も追加注文をいただいた」(ブリヂストンスポーツ)
「『バイオギア』の売上げは前年対比150パーセントは軽く超えるでしょう」(ミズノ)
「『ポジションゼロ』はメンズの秋冬で売上げ目標の130パーセント、レディス4~12月で200パーセントを達成しました」(SRIスポーツ)
各社とも主力のメンズが順調に伸び、レディスがそれをさらに上回る勢いで伸びているのはほぼ同じ。
「機能性アンダーウェアとのコーディネートが若手を中心にユニフォームであるかのように広まっている」(ミズノ)ため、09年もドレスコードという多少の逆風などものともしない快進撃が続きそうだ。
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