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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/20号
2009/1/9更新
宮里(藍)、上田、大山、宮里(美)、
米ツアー挑戦4人の意気込みは

 宮里藍、上田桃子の米ツアー常連組に加え、09年シーズンは先のファイナル・クオリファイングトーナメント(QT)で上位に入り出場資格を手にした大山志保、宮里美香の2人が新たに米国LPGAツアーに本格参戦する。4人のなかから、99年の福嶋晃子以来となる優勝者は出るのだろうか?


優勝一番乗りは誰? (時計まわりに、宮里藍、上田、宮里美香、大山)

 宮里藍は例年通り1月上旬に渡米し、まずはメンタルコーチのピア・ニールソン&リン・マリオット女史の拠点、アリゾナで合宿を行い、2月にハワイで行われる開幕戦に備えることになる。主戦場はもちろんアメリカだ。

 07年終盤に突然、「生涯初めて」(宮里藍)のスランプに陥り心配されたが、08年後半には復調の兆しを見せ、国内ツアーでは参戦5試合で2位2回、ベスト10入り4回と優勝まであと一歩と迫っている。ツアー4年目となる09年は「欲を出さずに、ひたすらチャレンジ」をテーマに焦らず前進するつもりだ。

 上田に関しては昨秋「アメリカでの出場試合を減らしたい。常にいるという状態より、たまに来て戦う緊張感が好き」と発言し、新聞各紙が“桃子、アメリカ撤退か?”と書き立てたが、所属事務所のサニーサイドアップでは、「あれは本人の軽はずみな発言。09年も米ツアーは開幕戦から出場すると思いますが、詳しいスケジュールは今のところ決まっていません」という。

 07年のミズノクラシックに優勝してつかんだ米ツアー参戦権。ルーキーイヤーの08年は勝ちに行きながら「ゴルフ以外のことが気になって」(上田)勝てなかった現実を本人はかなり気にしている様子。日米両ツアーでの試合配分は未定だが、2年目の今年も目指すは優勝の二文字しかない。

 一方、夢と希望に溢れているのがQT突破組の大山と宮里美香。ミッシェル・ウィ(米)が参戦したことで話題になった最終予選で、トップ合格こそ逃したが4位の好成績で出場権を手にした大山は、「初めての挑戦でしたが、緊張することなく最後まで自分のプレーができました」と声を弾ませる。

 さらに初年度の目標を「ベストを尽くして優勝を目指し、その結果としてルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)を取りたい」と高いところに置いた。

 以前から海外志向の強かった大山は「夢を夢で終わらせたくない」と31歳にして念願の米ツアー参戦を実現させ、「20試合くらいに出場したい」と瞳を輝かせている。

 ベテランの大山に対し、QT12位で晴れてLPGAツアーメンバーとなった宮里美香はまだ19歳。14歳8カ月で日本女子アマチュア選手権を最年少で制した逸材は、08年の春に高校を卒業すると単身渡米し、フロリダでゴルフ武者修行を敢行。

 国内ツアーのプロテストを受けず、最初からアメリカを目指したのは、マクドナルドLPAGA選手権に勝ち19歳でメジャーチャンピオンに輝いたヤニ・ツェンの存在があったため。ジュニア時代ライバルだったツェンが、世界ナンバー1プレーヤーのロレーナ・オチョアと優勝争いをする姿に「刺激を受けた」(宮里美香)からだ。

「私もこんなことをしている場合ではない」と一念発起してアメリカでのQT受験一本に絞り、厳しい競争の場に身を置いた。ジュニア時代から数々のタイトルを手中に収めてきた大物だが、受かった瞬間流した大粒の涙が重圧の大きさを物語っていた。

 いつ勝っても不思議ではない宮里藍、上田、大山に加えて実力派の宮里美香の最強カルテットが挑む09年の米ツアー。互いに競い合って戦えば優勝はぐんと近くなるはず。

 初優勝一番乗りを果たすのは誰になるのだろうか?

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