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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/20号
2009/1/9更新
セベ、脳腫瘍で重体から回復へ。
気になる今後は

 往年のゴルフファンには懐かしいセベ・バレステロス。そのセベが脳腫瘍で倒れたというニュースが走ったのは08年10月初めのことだった。その後、2ヵ月の入院生活を経て、ようやく退院。セベの回復やいかに?


その勇姿を再び見られるよう願うばかりだ

 セベ・バレステロスといえば、77年日本オープンに颯爽と現れ、優勝をさらったかと思うと翌年も連覇。時に19、20歳だった。

 さらに、全英では79、84、88年に優勝、マスターズでも80、83年優勝とメジャー5勝を誇り、世界で通算87勝という戦歴を残した。

 華々しい活躍でファンを楽しませたセベは、07年に現役引退を表明。表舞台から姿を消したが、コース設計やスクール経営で手腕を発揮していた。

 そんなセベが08年10月6日マドリードの空港でめまいを訴えた直後に昏倒し、意識不明の重体と報じられた。搬送されたスペイン・ラパス大学病院で脳腫瘍と診断され、10月14日に開頭手術が行われた。手術前に「人生で最も難しい挑戦」とコメントしたセベだが、その後も困難な状況だったようだ。

 広範囲に浸潤した腫瘍は一度では除去しきれず、さらに脳圧が高くなる合併症で意識障害が続いた。頭蓋骨の一部を除去して脳の腫れを軽減する手術を含め、これまで計4回の手術が繰り返された。意識が回復してからも、集中治療室で経過観察・面会謝絶が継続していた。

 そんななか10月23日カスティーヨ・マスターズ初代王者になったセルヒオ・ガルシアは母国の英雄を心配し、「セベのことを考えずにいられなかった。彼の早い回復を祈ります。僕の優勝が少しでもその助けになれば」と語った。ガルシアだけでなく、盟友オラサバルやヒメネスもコメントを発表、市民からも回復を祈る声が寄せられた。

 12月初め、ようやく退院が許されたセベを襲った脳腫瘍は「乏突起星細胞腫」。

 東京クリニック(東京都千代田区)・笹沼仁一医師によると、「脳腫瘍のなかでは、悪性度はそれほど高いものではないが、手術でどれだけ腫瘍を摘出できるかが鍵。腫瘍部位によって異なるが、手足の麻痺、言語障害、視野の狭窄など後遺症が残る場合もある。また、再発の危険が高いため、十分な注意が必要」とのこと。

「人生の“マリガン”ができるようにしてくれたみんなに感謝している。完治には時間がかかるが、忍耐強く戦い続けたい」とコメントしたセベ。現在は自宅で化学療法に専念している

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