年末年始、テレビ各局は、例年のように多くのバラエティ番組を特別番組として放送した。そのなかで目立っていたのはプロゴルファーの姿が多かったこと。トッププロとタレントとのラウンドや、普段のトーナメントではまず見られない素の姿が放映されて、お茶の間のファンを楽しませてくれた。そんなプロで、一番出ずっぱりだったのは誰だったのだろうか。
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テレビ出演でも“女王”だった古閑美保
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「とんねるずのスポーツ王は俺だ!! 夢対決2009」(1月2日)、「豪華!真剣!爆笑 所さんの楽しいゴルフ」(3日)など、ほとんど毎日のようにTVに顔を出していたのが、昨年の賞金女王・古閑美保だった。
所属事務所によると、この年末年始に古閑が出演したテレビ番組は、全国、ローカル合わせて約20本。本数だけを見ても昨年の倍以上だったというから、今年の売れっ子ぶりがよくわかるだろう。さすがに、ドラマチックな逆転で初めての賞金女王に輝いただけのことはあると思いきや、
「ほとんどの番組がシーズン終了前から来ていた話なので、賞金女王になったこととテレビ出演の本数が増えたことは、直接関係ないですね。それよりも古閑本人はバラエティ番組に出るのが好きですし、ゴルフの人気をさらに高めるためなら、自分が率先してやりたい。それが女子プロとしての自分に課せられた使命だという考え方。ですから、その結果がこうなったと思いますね」(所属事務所担当者)
古閑に続いて目立っていたのが横峯さくら。こちらは全国ネットでは4本の出演。古閑の数に比べて意外に少ないように思えるかもしれないが、例年ならこれでも十分多いほう。今年ばかりは古閑の本数が突出していたということだろう。
一方、男子プロでは、去年1年、話題の中心となったのは、何といっても石川遼だが、いわゆるバラエティ番組への出演はなし。マスターズ王者T・イメルマンとのテレビマッチ(4日)や、優勝を争った深堀圭一郎とともに自らの初優勝を振り返るドキュメント番組(3日)などに出演したのみだった。
また、片山晋呉はクイズ物なども入れると5本に出演。男子賞金王の面目!?を保った。ほかには丸山茂樹は3本、谷原秀人はほんの数秒インタビューに答えたものも加えると4本。これに対して女子は、プロ初優勝組の有村智恵、原江里菜なども出演。年末年始のテレビ出演に関していえば、明らかに女性軍の圧勝といえるだろう。
特番制作の内情に詳しい大手広告代理店の担当者によると、「年末年始の特番には、やはり華やかさが欠かせません。最近の女子プロゴルファーには若くてルックスのいい子が増えてきたので、テレビ局やスポンサーも使いたいのでしょう。
特に古閑プロは、明るくて誰からも好かれるキャラクターの持ち主ですからね」
テレビ局にはスポンサーなどに出す内部資料にタレントの好感度ランキングがあり、これにも女子プロは上位を占めているという。こういう面も反映されたということだろう。
また、ギャラに関しても前出の担当者はいう。
「番組、内容によって金額は異なりますから一概にはいえませんが、女子プロは男子プロほど高くはないはずです。制作サイドにとっては、むしろコストパフォーマンスはいいかもしれませんね」
例年になくプロゴルファーの露出が多かった年末年始番組、かつてこの手の特番の常連だったジャンボ尾崎やその軍団の姿はいまでは皆無。これも時代の流れということか。
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