ジョン・デーリーの新年の誓いは「ゴルフコースで、自分ができるプラス方向のことは何でもやる」こととか。こんな誓いを立てたのも、実はデーリーが、米PGAツアーから6カ月の出場停止処分を受けていたからだ。
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いよいよデーリーも進退きわまった!
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デーリーは、「自分の人生で最悪の年だった」という昨年、オーストラリアオープンでラウンド中、写真を撮ろうとしたファンのカメラを取り上げて、木に投げて壊すといった「事件」で1年を締めくくったが、出場停止処分の直接の理由は、どうやら昨年10月末の飲酒による「泥酔拘留事件」によるもの。
この事件については本誌でも紹介したが、デーリーにいわせると「全くの誤解。自分が出場停止処分を受けるのは本来不当なことだが、事件のイメージからすれば致し方ないことなのかもしれない」ということになる。
PGAツアーでは、選手の処分に関しては、一切公表しない方針があり、このデーリーの件にもコメントを出していない。
しかし、デーリーによれば、昨年4つの悪い事件があり、それが積み重なった上の泥酔事件で、とどめを刺されたということらしい。
その4つとは、3月、コーチだったブッチ・ハーモンと袂を分かつきっかけとなった試合の雨天中断中の飲酒事件と、ゴルフコースのプロモーションビデオに上半身裸、素足にブルージーンズだけで出演した事件、それにビュイックオープンのプロアマでビールの缶をティにしてショットを打った事件、そして泥酔拘留事件の4つということだ。
出場停止処分を受けたために、デーリーは11月以降、ヨーロッパを中心に、プレーしている。
「欧州ツアーは昔から好きなツアーだが、自分のホームはアメリカで、やはりアメリカでプレーしたい。好きな西海岸でプレーできないのは残念でならない」と本人は語っており、何やら“改心”のジェスチャーを示し、今年の後半戦ではアメリカで、スポンサー招待が受けられ十分なプレーができるように頑張りたい、とも語っていた。
しかし、出場停止処分の後でも、ファンのカメラを壊すなど、短期の虫は治っていないようだし、2度のアルコール依存症治療の成果も出ていないようだ。
昨年は、米ツアーで17戦して、予選を通過したのは5試合のみ、賞金ランキングは232位という成績だった。11月以降海外で4試合に参戦して、香港オープンの17位という成績はあるが、残りの3試合は予選落ち。
ケガもあったし、「事件」に関しては、デーリーの言い分もあるのだろうが、メジャー2勝の飛ばし屋デーリーも、そろそろ年貢の納め時になりつつあるようだ。
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