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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/3号
2009/1/22更新
シニアツアー2つ減で7試合に。
日程、コース未定が3つとPGAは前途多難!?

 日本プロゴルフ協会(PGA)は先週15日の理事会開催後に、今年のシニアツアーのスケジュールを発表した(週刊GD2/3号・177ページ参照)。今季ツアーは昨年より2試合減の全7試合となったが、これは現下の大不況からして致し方のない減少。想定内の結果だったが、これで懸念材料がなくなったわけではないようだ。

 国内シニアツアーは90年代に一時隆盛を誇ったものの、99年には全3試合(賞金総額1億3000万円)にまで縮小。しかしその後は、日本経済の回復に歩調を合わせるように再度拡大。徐々に試合数を増し、昨年は全9試合(同5億7500万円)に。

 また、選手の顔ぶれも充実。レギュラーツアー時代に全国的な人気を誇った選手が続々とシニアの仲間入り、競技を盛り上げている。

 ところがそこへ今回の大不況だが、今年中止になったのは、昨年から撤退が伝えられていた鬼ノ城シニアオープンと小林旭インビテーショナルの2試合で、賞金総額のマイナスも計4500万円にとどまった。

「鬼ノ城GC(岡山県)は、ゴルフ場の経営は順調なのですが、連結会社が赤字になったという理由で、昨年の大会(11月)前から、今年は休ませてくださいという話でした。景気が回復したらまた復帰してくださるということで、今年は中止となりました」(PGA松井功会長)

 もうひとつは、大会ホストでPGAの名誉会員だった小林旭(歌手、俳優)が昨年10月に暴力団組長のパーティに出席したことが発覚。そのため、自ら名誉会員資格を返上したことによる大会中止で、こちらも織り込み済み。

 予想外の撤退にうろたえるといった事態はなかった。

 PGAでは松井会長を中心に、引き続き大会スポンサーの営業を続けるという。ただし、今の経済状況から賞金総額1000万円前後の後援競技(今季は2試合開催予定)の営業が中心になるだろうと、発表の席上、前田新作副会長は発言していた。

 しかし、営業すべきはそれだけではない。シニアツアーの顔ともいうべき日本プロシニアだが、07年から2年間、会場(静ヒルズCC・茨城県)を提供してきた森ビルがスポンサーを降り、それに代わるスポンサーがまだ手当てできていないからだ。

 この点に関して松井会長は慎重に言葉を選びながら、「(スポンサー継続の)確約をいただいていたのですが、森ビルさんから『(昨年は)上海に金融ビルを造ったり、こういう状況(世界的な不況)で、大変に申し訳ございませんが……』と、昨年12月に撤退の申し入れがあり、それからまだ余り時間がありませんでしたので、今は営業をしている最中です」と実情を説明。

 さらに来月開催の代議員総会にはスポンサーも、会場も発表できるだろうと見通しを語った。

 他にも懸念材料がある。それは競技日程だ。現時点で全7試合中3試合の日程と会場が未定なのだが、背景にはレギュラーツアーの日程を考慮しながら……、という事情がある。

 というのも、シニアの人気選手、中嶋常幸、倉本昌弘、尾崎健夫らはレギュラーツアーの出場資格もあるため、可能な限り彼らがシニアに出やすい日程に設定しなければならないのだ。

 ツアー規模の面では、比較的ダメージは小さかった今季だが、内情を見ると、そこには難しい課題が多々ある。

 日程発表に先立つ理事会に出席したある理事によれば、実はこの日も、本来なら懸案の公益社団法人化に向けての具体策が話し合われてしかるべきが、役員間の私怨ともいえるような論争に時間が割かれたという。2期目の“松井丸”、波高しといったところか。

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