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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/3号
2009/1/22更新
桃子、諸見里らチーム江連が練習で使う
“重いボール”の効用とは?

 見た目は普通のゴルフボール、しかし、手にとってみるとずっしりと重みを感じる。重量はルールで定められた上限値45.93グラムに比べて約2倍の95グラムもあるため、試合ではもちろん使えない。しかも、まだ発売前のこのボールにツアープロの注目が集まっているという。果たしてその使い途は何なのだろう?


重いのがキモ。いままでなかったのが不思議?

「eパットボール90」は上田桃子ら大勢のトッププロを教えるプロコーチ、江連忠が考案したパッティング練習用のボールだ。

「腹筋が割れるようなパッティングで重いボールを打て」というのは門下生に対する江連の口癖だが、要はパッティングやアプローチなど小さなショットほど手先だけで打とうとしてミスにつながりやすいため、体全体を使えという意味だ。

 これを実践習得するため江連忠ゴルフアカデミーでは、ソフトボールなど大きなボールを使う練習を取り入れてきた。

 しかし、ゴルフボールと同じ大きさのボールを使えばさらに高い練習効果が得られるとして、メーカーに開発を依頼、約1年半かけて完成にこぎつけた。構造は2ピース、高比重金属とゴムを練り合わせたコア部分を自動車部品メーカー、カバーの成型をボールメーカーが担当するコラボレーションで作られている。

 では、「eパットボール90」で具体的にどんな効果が得られるのだろうか。

「普通のボールなら手先や指先で打っても転がせますが、重いボールだと体全体を使って打たないと転がりません。自然に体幹を使ったパッティングがマスターできます。」(江連忠ゴルフスタジオ・チーフインストラクター・横田英治)

 もう一つの効果は「スウィートスポット」を感じやすいこと。

「芯を外すと転がらないので、きちんと芯に当てる意識が身につきます」と話す諸見里しのぶ以外にも、上田桃子、佐伯美貴、岩田寛ら江連門下生のほとんどが「eパットボール90」を使い続けていることから、プロにとって一度使うと手放せない練習器具のようだ。

 このほか、星野英正はショートアプローチで体幹を使ったスウィングを身につけるのに「eパットボール90」を役立てている。(注・メーカーでは他人や物に当たったときの危険性を考慮して用途をパッティングに限定)

 基礎を身につけるほか、即効性も期待できるという。

「朝のウォーミングアップでクラブを2、3本持って振るのと同じように、練習グリーンで『eパットボール90』で3メートルくらいの距離を何球か打つと、本番で普通のボールで打ったときにしっかりとストロークできるようになり、転がりのいい球が出ます」(発売元ムジーク・吉本宇志氏)

 クラブ状の練習器具は数え切れないほど出回っているが、ボールそのものを練習器具にしてしまった新発想の「eパットボール90」。2月中旬の市販開始よりも一足先にツアープロの間でブレイクし始めている。

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