100年に一度の不況下、ゴルフ場、練習場の来場者数にはまだほとんど影響は出ていない。一般にゴルフ業界への影響は、実体経済の景気動向から1~2年遅れて出てくると言われるが、今後ゴルファーのサイフのヒモは、より堅くなっていくことは間違いない。サイフのヒモを思わずゆるめたくなる集客作戦を追った。
|
おかわり自由で390円は安い! 3月末までにアコーディア系89コースで導入されるという
|
現在運営受託15コースを含め、26コースを運営しているリゾートソリューション(以下、リソル)は、新大阪駅発の無料往復バスを組み込んだ、中国自動車道沿線コース対象の2ラウンドゴルフパックを立ち上げた。
土曜日午前7時に新大阪駅からバスで出発、1日目は岡山の作洲武蔵CCでプレーし、併設の天然温泉付きホテルに1泊。翌日のプレーは東条の森CC東条コース、同大蔵コース、オーセントGCの3コースから1コースを選び、日曜日の午後7時に新大阪駅へ戻ってくる。
関東で昨年1月からはじめた、東北道沿線コースで1ラウンドパックが好調だったことから、関西でも実施することになった。
「1~2週目は雪でクローズになってしまいましたが、2月後半以降、3月分は順調で、現在トータルで40組弱の予約が入っている」という。関東での昨年の傾向とほぼ同じで、「4月以降延長するかどうかは3月までの実績を見て決めたい」という。
練習場のロッテ葛西ゴルフでは、1月13日から月曜、火曜限定、5人揃えば一人当たり90分2000円で打ち放題の『湾岸ゴルフ倶楽部』の受付を開始した。打ち放題といえば、夜間は除外するところが多いが、湾岸倶楽部は夜6時~9時(最終受付)で夜間使えるところが売り。
照明、打席料込みの料金はおトク度も高いという。
昨年10月にオープンした千葉市民ゴルフ場では、ゴルフ初心者を対象に、プロが指導する『お試しゴルフ体験会』が好評を博している。
定員20名でレッスン時間は90分。参加費は一般2100円、レディス、シニアが1100円、ジュニアが900円。1回目は昨年12月に実施しており、定員を大きく上回る盛況ぶりだったので、現在、第2弾として2月実施分を募集している。
このほか、アコーディア・ゴルフでは390円のセルフモーニングを導入した。コンビニでサンドイッチと飲み物を買う値段とあまり変わらない価格水準で、「アコーディアブレックファーストを入れているコースは大抵ランチの価格も下げている。プレー以外にかかるコストを引き下げることができるので、アスリート系のゴルファーには喜ばれている」(アコーディア広報)という。
1月、2月はプレーヤーが減る時期だが、今年はプレーヤーが増える春先以降も景気動向は厳しくなりそう。それだけに、集客を狙っておトクなサービスが続々と投じられれば、締めようと思ったサイフのヒモも、思わずゆるんでしまうかも?
|