昨年10月、中古クラブ販売最大手のゴルフパートナーを友好的TOB(株式公開買い付け)で買収。グループのゴルフショップ店舗数が業界1位となって話題を集めたばかりのゼビオが、先日さらに中古クラブ販売の草分けで、民事再生手続き中のフェスティバルゴルフの事業を引き継ぐことになった。店舗数400に迫るゼビオグループの次なる展開は?
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新品、中古のシナジー効果を狙うというゼビオ。今後の展開はいかに……
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民事再生中だったフェスティバルゴルフ(店舗名)は、71年に設立された中古クラブ販売の老舗。都内で5店舗を営業するほか、00年からはネット販売も展開、04年7月期には22億円、08年7月期でも20億円ほどの売り上げがあった。また、同社には中古クラブの動向に詳しいスタッフがいることもあり、東京周辺のゴルファーの間では確かな存在感を誇っていた。
それでも、もともとの赤字経営から、昨年10月に民事再生法の適用を申請した。その直前には、新規出店していた茨城県日立市の複合商業施設「さくらシティ日立」が、同施設に出資するリーマン・ブラザース系企業の民事再生申請によって施設が閉鎖され経営計画が頓挫するという不運もあった。
そのフェスティバルゴルフの事業を、既に業界最大手のゴルフパートナー(236店舗。うち直営70店舗)をグループ傘下に収めたゼビオが、なぜ引き継いだのだろうか。
「以前から取引関係があって支援してほしいとの話がありました。もちろん20億円近い年商で1店舗あたりの売り上げが大きく、当グループとは違ったネット販売を展開していることも魅力でした」(ゼビオ・コーポレート室)
実は、前述のさくらシティ日立へは、ゼビオと共同出店を行っていたのだ。
この結果、ゼビオグループのゴルフショップはGO1の113店舗、ヴィクトリアの33店舗など計387店舗となり、180店舗ほどのゴルフ5をはるか凌駕する。
もっとも、売上高ではゴルフ5を運営するアルペングループのゴルフ用品売上高、約736億円には及ばない、推定600億円(フランチャイズ店を含む)ほどなのだが、「中古ショップチェーンをグループ化した主な目的は、単なる売り上げ増ではなく、サービスや品ぞろえにおけるシナジー効果を狙ってのことです」(コーポレート室)。
つまり、グループであらゆるゴルファーのニーズに応え、ゴルファーの買い意欲・買い替え意欲を喚起しようということのようだ。
しかし、これだけの大グループとなれば、ブランディング(ブランドイメージの構築)の点からもさらなる展開がありそうだ。しかし、現時点で同社からは「この春の発表に向けて着々と進行中です」との返事。
こうした動きに対して、ライバルの中古ショップチェーン「ゴルフ・ドゥ」は「今は、静観していますとしか答えられません」(広報)。
また、大手メーカーからも同様に「注目している」といった答え。ゴルフ用品の流通関係者はこぞって、ゼビオグループの今後を気にしているのだ。
その一方で、ゴルフ用品業界のマーケティングに詳しい関係者は「いわゆるスケールメリットの追求なんでしょうけど、ユーザーにとっては値段が安くなること以外のメリットは、まだあまり感じませんね。中古ショップの場合、スタッフとのクラブ談義とかホットな情報交換のほうが、顧客にとっては魅力的なような気がします」
クラブの性能の違いを打ち出すのが難しい今、ショップはセールス上のソフトがより重要になる。果たして、ゼビオグループ、今後はどう動く?
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