メーカー希望価格2万1000円のパターに、インターネットオークションではすぐさま3~5万円の値がつけられた。この正真正銘のプレミアムモデルは、1月31日に数量限定で発売されたプロギア『シルバーブレード03CSプロ仕様』だ。
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第2弾も発売予定なので、気になる人は待ってみては
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昨年9月に発売されたオリジナルモデルの『シルバーブレード03CS』は、直後に矢野東(ANAオープン)、谷原秀人(パナソニックオープン)によって2週連続優勝を飾ったことから脚光を浴び、すぐに完売となった商品だ。
当時から追加生産の要望は多かったが、出荷まで2カ月程度を要するため、その頃には熱が冷めている可能性もあるとして、横浜ゴムは再発売に慎重な姿勢を示していた。しかしその後、矢野が「ブリヂストンオープン」でシーズン2勝目を挙げ、矢野の口利きで同パターを手に入れた井上信も「キヤノンオープン」で復活優勝。
快進撃が続いたことから、『シルバーブレード03CSプロ仕様』として、この1月31日に復刻されることとなった。
そして発売になるや否やショップ同士で商品の奪い合いとなり、これを買ったお客が即ネットオークションに載せたというわけだ。
このパター、『プロ仕様』の、その名の通り、ツアープロとまったく同じ仕様になっている。オリジナルモデルとの外見上の違いは細身のグリップだ。
「矢野プロが『ANAオープン』で使用したときの仕様です。グリップが細くなった分だけクラブ重量は軽くなりましたが、スウィングバランスは重くなっているので、オリジナルモデルよりもヘッドの利きを感じながら、繊細なタッチが出せます」(横浜ゴム・石川智一氏)
オリジナルモデルを手に入れられずほぞを噛んだ人にとって、気になるのは供給体制だが、「センターシャフトは上手く使いこなせる人にとってはメリットが大きいけれど、芯を外すとフェースが開いたり閉じたりする難しさもあり、誰にでもやさしいパターではない」(石川氏)ため、前回と同じく数量限定扱い。また、そもそも同社の狙いは、二匹目のドジョウではなく、『シルバーブレード』のブランドイメージを確立することにある。
「矢野プロのパターが欲しいと指名をされても、試打していただいた結果、シリーズ中の別のタイプを選ぶ人も結構いらっしゃいます」(大手量販店バイヤー)といったケースなど、まさに同社の狙い通りといったところだ。
はたして「白」(ホワイトホット)や「赤」(ロッサ)のような確固たるアイデンティティを「銀」(シルバーブレード)が築き上げることができるのか注目したい。
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