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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/3号
2009/2/20更新
米国でも超過熱!
遼くん米ツアー挑戦で現地も大フィーバーに

 石川遼フィーバーがアメリカにも飛び火しつつある。19日開幕のノーザントラスト・オープン。これが石川遼の米PGAツアーのデビュー戦となるが、アジアのスター“シャイプリンス”の出場ということもあって、特別待遇で迎えられるとともに、石川遼のアメリカでの経済効果も期待されている。


米国も、遼くん効果にあやかりたい!

 ロサンゼルスの名門リビエラCCで開催されるノーザントラストは、もともと注目度の高い試合。

 だが、ディフェンディング・チャンピオンのフィル・ミケルソンは出場第1戦は予選落ちと出遅れ。

 ひざの方は回復に向かっているとはいえ、タイガー・ウッズも第2子の長男誕生で、いつ試合に復帰するかはわからない状況。さらには昨今の世界不況でツアーの落ち込みが懸念されている。

 そんななかで「アジアでは、タイガー・ウッズばりの注目を集めているリョウ・イシカワ」(トム・プルチンスキー・ノーザントラスト・トーナメントディレクター)がついにデビューするというのだから、アメリカでも、石川遼に対する期待が高まるのは当然といえる。

「世界中のゴルフファンが彼と米PGAツアーの最高の選手たちが戦うのを見ることができる。アメリカのTV視聴者も彼のノーザントラストでのデビューが見られるのだから、こんなに楽しみなことはない」と前出のプルチンスキー・ディレクターは語っている。

 こういう期待を受けてか、この試合では、なんと「石川遼専属のカメラクルーがつくことが決まった」(関係者)という。

 T・フィンチェム・PGAツアーコミッショナー直々の招待で参戦することが決まっただけに、米ツアーのオフィシャルページの動画で、石川遼のプレーの一部が配信されるのだ。

 インターネットさえあれば、石川遼のプレーが世界中で見られることになり、いわば世界デビューということになる。専属のカメラクルーがつくのは、通常はタイガー・ウッズだけ。

 この試合では、ミケルソンにも専属カメラが付く模様だが、石川遼は、いきなりトッププロ扱いでのデビューということになる。


会場のリビエラCC

 PGAツアーでは、すでにオフィシャルサイトのノーザントラストのプレビューの1面で、石川遼の写真とともに、紹介記事を掲載しているし、ノーザントラストでも、石川遼が本大会で米ツアーデビューというメディア向けのプレスリリースを発表している。

 何しろ、通常なら10人にも満たない日本のマスコミから、この試合では取材申し込みが殺到。50~60人の日本の記者やカメラマンが取材することになる模様で、これは主催者側もびっくり。

 急遽、ゴルフに詳しい在米邦人を雇い入れ、広報担当として日本担当スタッフがつくことになった。女子ツアーでは、日本人担当の広報スタッフがいたりするが、男子ではほとんど前例のない待遇なのだ。

 そんななか、すでに石川遼効果も出始めている。というのも、ビュイックの撤退で空白となっていた試合のオフィシャルカーに、メルセデスベンツが、石川遼の参戦が伝わった直後に名乗りをあげた。

 ホールインワン賞の賞品にクルマを提供するとともに、試合中コースへの足としてプレーヤー全員に新車を貸し出しすることを決めたのだ。

 このオフィシャルカー契約を明らかにした記者発表では、ディフェンディング・チャンピオンのミケルソンと並んで、石川遼の出場を紹介していることから、彼の参戦がメルセデスの動機の一つであったことは、間違いないようだ。

 日本では連日マスコミの見出しになっている石川遼だが、アメリカでも石川遼効果にあやかって、すこしでも話題作りになればということなのだろう。このフィーバー、まだまだ収まりそうもない。

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