アメリカではすでに2009年のツアーが始まり、昨年のUSPGAツアー賞金王ビジェイ・シンがSRIスポーツグループのクリーブランドとの複数年契約を締結、今季からスリクソンボールを使用するなど、新たなメーカーと契約を結んだプロたちも始動した。国内でも賞金王・片山晋呉が2月いっぱいでナイキとの契約を満了。プロの契約ストーリを追った。
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ダイワと契約か、片山晋呉(上)、ナイキにほぼ内定の金田久美子
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まず、石川遼。石川遼はIMGスポーツ&エンターテインメントと日本国外におけるトーナメント出場やエキジビションマッチ出演をサポートする海外マネジメント契約を締結。加えて製薬会社の第一三共とも1年のスポンサー契約が決まった。ちなみに、これで石川遼の契約は14社になった。
ナイキとの契約が2月で満了となる片山晋呉は、一部の新聞紙上で報道されているようにダイワ精工との契約を交渉中。
「まだ正式な契約をしていませんので、現時点では何とも言えませんが、当社のクラブをテストしていただいているのは確かです」(ダイワ精工広報部)
女子では上田桃子がユナイテッド航空とパートナー契約を締結。渡米の際の航空機の利用など支援を受ける。
さらに、不動裕里はアクシネットジャパンインクとタイトリスト、フットジョイ・ブランドの使用契約を締結、期待の新人、金田久美子は長谷川京子らが所属する芸能事務所レプロエンタテインメントと専属マネジメント契約及び所属契約を結ぶと同時にナイキとも用品使用契約に関しての交渉を行っているという。
また、ベテラン勢では尾崎直道が工作機械メーカーのソディックと所属契約を締結。きっかけは、1月にタイで開催されたロイヤルトロフィの大会スポンサーにソディックがなっていたこと。この大会、直道が主将を務めアジアチームが勝ったことが縁で、契約となった。
また、直道といえば、最近、キャロウェイのクラブを使っているのも興味深い。もともとブリヂストンの顔ともいえる直道だったが、2年前に契約満了、今ではもっぱらキャロウェイのクラブを使っている。
「私どものクラブを大変気に入り、使っていただいていますが、今のところ、正式に契約をするという話は出ていません」(キャロウェイマーケティング部・庄司氏)。こちらは今後の動きいかんといえそう。
新たな契約先が決まらない選手は他にもいる。年間約1億円と推定されていたトヨタとのスポンサー契約が昨年末に満了した丸山茂樹もその一人だ。
一部でブリヂストンとの契約がなくなるといううわさも出ていたが、「現状ではいままでどおり、変更はありません」(ブリヂストンスポーツ・嶋崎平人広報室長)というように現状維持。
用品契約以外では、「いまシミュレーションゴルフのメーカーと折衝中」(マネジメントを扱うハルスポーツ)という情報もあり、こちらも注目だ。
「昨年のリーマンショック以降、企業は青息吐息のところが多い。昨年の今頃と今年では雲泥の差。今年、契約更改、新規契約する選手は大変です。企業はシビアですし、プロも一生懸命になる。遼くんは、ある意味ラッキーだったですね」(業界関係者)
まだまだ続くプロの契約ストーリー、どういう展開となるか。
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