パブリック選手権で知られる日本パブリックゴルフ場事業協会(PGS)では、今年から65歳以上のシニアを対象にユニークな全国大会を始める。年齢のほか、ラウンド中の歩数をハンディに換算するのだ。果たしてどんな大会になるのだろうか。
ゴルフの普及を図るために、このところ様々なゴルフ団体が新しい競技方法を考案し、参加者を募っている。そのなかで年齢がそのままハンディになる大会といえば、昨年までゴルフ市場活性化委員会も後援していた「いきいきゴルフ300歳大会」(日本スーパーシニアゴルフ協会)がある。
その年齢ハンディに加え、ラウンド中の歩数もハンディにカウントしようというのが、PGSが今年スタートさせる「PGSドリーム・エイジゴルフ大会」。4月から全国の各地区で予選大会を実施、10月に東日本・中部日本・西日本の各地区で決勝を行う。
この歩数ハンディだが、「医療用だと思いますが、手で振ったくらいではカウントされない正確な歩数計があるんです。定価1万円以上もするような。それを着けてラウンドしてもらいます」(PGS事務局)
そして、歩数が8000~8499をハンディ8に換算。以下、500歩増えるごとにハンディは0.5ずつ増えていく。1万歩ちょうどならハンディは10.0となる。「ホール間をカートで移動しても、普通は1万2000歩以上になるようです。
また、お上手な人ほど歩数が少ないかというと、そうとは限らず、同伴競技者のボール探しに協力したりすると多くなります」(同事務局)
そこで、例えば73歳の出場者が1万2000歩(歩数ハンディ12.0)で、グロス90でラウンドすると、ネットは5.0となる。この分では、ネットスコアがシングルの選手が続出する大会になるのかも。
PGSといえば、一般ゴルファーの競技志向の高まりで、主催するパブリック選手権の参加者は4年前から年々増加し、昨年は約1万人までになった。また、同シニア選手権も女子は漸減中だが、男子は増える一方。
そうしたなか、グランドシニア(70歳以上)競技ではなく、こうした娯楽性の高い大会を始めたのは、やはり参加者の声によるもののようだ。ミッドシニア選手権には80代の参加者もいるという。
ところで、このユニークな競技方法について、同様に新企画を次々と打ち出し、来場者を増やしているシルクCC(群馬県)の蓮沼達也支配人は、「参加者に歩いてもらうという狙いがあるのでしょうかね」と感想を述べたうえで、「長年取り組んでますが、ゴルファーに受けるかどうかは、やってみなければわかりませんね」と企画立案の難しさを語ってくれた。
さて、歩数ハンディの評判はいかに。
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