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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/24号
2009/3/12更新
練習場経営、オリジナルブランドに
参入するゴルフパートナーの目論見

 経済が冷え込み、ゴルフのマーケットからも景気のいい話はなかなか聞かれないが、そうしたなか、元気のいいのが中古ショップチェーンのゴルフパートナー。練習場経営に乗り出し、用品でも新品ものを出すなど従来の中古ショップのイメージとは異なる、斬新な戦略が功を奏しているようだ。


屋号は、ゴルフパートナー水戸練習場店。単なるインショップのイメージはもはや昔のこと

 ゴルフパートナー(2月末現在、全国233店舗)といえば、04年にシード選手のすし石垣とスポンサー契約を結び話題となった。そうした従来の中古ショップの概念を越えた戦略を次々と打ち出しては、結果、業界最大手のポジションを確固たるものにしている。

 オリジナルブランド展開もそのひとつだ。

 同社は中古クラブ売買だけでなく、ネクスジェンなど計5つのオリジナルブランドを立ち上げ、独自のゴルフ用品の開発にも力を入れている。この3月第1週にはオリジナルブランドとして新たにゴルフシューズとキャディバッグを発売した。

 同社のマーケティング部広報課の白石雅男氏によれば、「今後は小物のラインナップも充実させていきたい」とのこと。そして、その商品群が好評を得れば、将来は親会社であるゼビオのショップやグループのヴィクトリアゴルフで販売する可能性にまで言及した。

 グループのスケールメリットを親会社のゼビオより先に、子会社の中古ショップが生かそうというのだろうか。

 さらに同社は、3年前から練習場経営にも進出。そして、インショップで中古クラブの販売を始めると、それが思わぬ相乗効果を発揮するようになった。練習場客が試打クラブを試して購買するだけでなく、豊富な試打クラブのおかげで練習場客の増加にもつながっているというのだ。

 そのために、昨年から同社とフランチャイズ契約を結ぶ練習場が急増している。この3月にはフランチャイズの2つの練習場がオープン、直営店4店とフランチャイズ7店を合わせると計11カ所となる。

「出店については、予想をはるかに上回る勢いで増えています。爆発的な伸びと言ってもいいかもしれません」(白石氏)。

 同社では、当面の出店目標を全県1カ所程度にまで広げたいという。

 これまで練習場のショップといえば、どちらかというと常連客相手という雰囲気で、積極的に営業しているとは思えないことが多かった。ところが、中古ショップにすることで、「試打したウェッジが気に入って、その場で購入するお客様が予想以上に多いんです」(白石氏)という。

 もともと買うつもりはなくても、ウェッジ1本なら持ち合わせの現金で買うこともできるからだ。

 中古ショップではないが、つるやゴルフでは、4年前から関西地区で練習場経営に乗り出し、やはり相乗効果で練習場、ショップともに売り上げを伸ばしている。

 同社では、現在屋外3カ所、室内2カ所の練習場を経営しているが、相乗効果の手ごたえに、「今後、増やしていきたいと思っています」(広報)という。

 世の中どんなに不景気でもゴルファーの「より良いモノを使いたい」という気持ちは衰えない。

 その気持ちに応えるショップ側の工夫に期待したい。

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