紆余曲折の末、定額給付金の支給予算となる平成20年度一般会計補正予算が3月4日、衆議院本会議で可決された。翌5日には早くも住民への給付が始まったところもあり、総額2兆円といわれる定額給付金をめぐって旅行、ホテル、デパートなどの各業界を中心に商戦がヒートアップする気配だが、ゴルフ界でもさっそく給付金1万2000円ポッキリのサービスが出てきた。
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ボール1ダースに昼食・プレー代込みで1万2000円は安い! 真名CCGPコース
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いち早く対応、支給開始日の5日に定額給付金プランの導入を発表したのがゴルフ場・ホテル運営大手のリゾートソリューション(以下リソル)だ。
同社では、「定額給付金をもらったら、ゴルフで楽しく消費底上げに貢献しよう」とのコンセプトのもと、3月16日から6月30日まで、全国22カ所あるグループの全てのゴルフ場で、給付額1万2000円ポッキリの特典付きプランを展開する。
「以前からタイミングを計りながら準備を進めていました。お客様への特典についてはそれぞれのゴルフ場の特色が出るよう、いろいろ工夫しています」と、同社の広報担当者がいうように、そのプランはユニークで、しかもかなりお得だ。
例えば、真名CCGPコース(千葉県)では、ツアーステージボール1ダース+1ドリンク付き昼食(火曜のみ・1日5組限定)。一志GC(三重県)、ゼクシオボール1ダース+朝食+1ドリンク付き昼食+茶屋2ドリンク(水・木曜実施)。
作州武蔵CC(岡山県)、追加0.5R無料+ボール2個+温泉1泊朝食付き平日プレー(1日5組限定)など、どのプランも1万2000円なら十分満足できる内容となっている。
リソルは北関東のゴルフ場に東京駅から無料バスパックなどユニークなツアーを出しているが、今回も間髪おかずに給付金対応の商品を出してきたところに、リソルの勢いが見られる。
ちなみに、同じゴルフ場運営の大手、パシフィックゴルフマネージメント(PGM)、アコーディア・ゴルフでは、そうした定額給付金プランは、特に考えていないという。
さらに、ゴルフショップでも、つるやが「いま、実現に向けて検討中です」(広報担当)というほか、有賀園ゴルフが「機能性シャツなどを入れた福袋、福ボックスなどを考えています。ほかにはキャディバッグとシューズの組み合わせなども作ろうと思っています」(松本智宏営業部長)など、ゴルファーの消費拡大を期待する動きがある。
また、兵庫県を中心にショップ展開するゴルフギアサージでも、新店舗開店に合わせて、定額給付金対応商品を出す予定になっているという。
消費が冷え込むなか、定額給付金が政府の思惑通りに景気対策の起爆剤となれば、今後、ゴルフ業界でもさらなる動きが見られるかもしれない。
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