本誌3月3日号で今季からゴルフメーカー、企業と新規の契約を結んだ男女プロを紹介したが、その後、女子ツアーも開幕し、新たな契約の発表が相次いでいる。その傾向は女王・古閑美保の2件の新契約など“女高男低”。気になるプロの契約を追った。
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古閑(上)は新たに2社と、三塚(下)はテーラーメイドと復縁。女子の“商品価値”は高い
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2月までキリンビバレッジと所属契約を結んでいた古閑美保。契約満了と同時に、同じグループのキリンビールと3年間2億4000万円(推定)の契約を締結した。
古閑は、今季新たにITコンサルティング会社のフューチャーアーキテクトとも年間5000万円の契約を結んでおり、用具契約、ウェア契約を合わせれば年間2億5000万円にも。まさに賞金女王ならではの人気ぶりだ。
話題の新人、金田久美子とナイキは、クラブ、ウェアなどの総合契約で合意。同社が日本の女子選手と総合契約を結んだのは今回の金田が初めて。契約金は3年間9000万円(推定)。
「日本の女子ツアーが盛り上がっているなか将来の可能性を感じさせる金田プロと契約することでナイキクラブをさらにアピールしていきたい」(広報担当者)。
また、ナイキは19歳の新人、横山恭子とも用品総合契約を結んだが、こちらは横山の潜在能力を買ってのことという。
また、モスバーガーを展開するモスフードサービスと所属契約を結んだのが上原彩子。彼女が子どもの頃からモスバーガーが好きだったこと、従来から社会・環境活動に強い関心を持ち、積極的に活動していることが同社の方針と合うことから契約の合意に至ったとか。
さらに、開幕戦ダイキンオーキッドレディスを勝った三塚優子は2年前から使っているテーラーメイドとの契約が復活した。
もともと三塚はテーラーメイドと契約しており、これが昨年は中断。契約が切れたあともテーラーを使い続けていたことで、今回の再契約となった。「三塚には、一時、ナイキも契約に関してアプローチしていた」(関係者)が、結局元サヤに収まった格好だ。
さらに、原江里菜がプロギアに加え、トヨタ自動車とスポンサー契約を結ぶなど、世界的な不況の中、女子プロだけは一流企業から手厚いサポートを受けているのが目につく。
トヨタは丸山茂樹との契約を満了したあと、原と新契約。女子プロ人気は依然として高いようだ。これに対して男子では、今季からシードに復帰した横田真一が、つるやと2年間のクラブ、用品契約を結んだ。
「横田選手は以前うちの契約だった平塚哲二選手のクラブに興味を持たれており、プロと今のうちのニーズが合致したことが契約につながった」(つるやの関係者)
また、これまでのナイキからダイワ精工へと用具契約の変更を予定している片山晋呉は、この3月末に記者会見を予定しているが、ボール契約はタイトリストに内定した模様だ。
「クラブ使用に関しては“猶予期間”を設け、すぐに新しいクラブを使うということではないようです」(ダイワ精工の関係者)。
ダイワのクラブを使う片山の姿が見られるのはもう少し先になりそうだ。
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