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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/14号
2009/4/3更新
天気のせい? 遼くん優勝も手伝って
この2月の関西圏ゴルフ場は満杯

 本格的シーズンを迎えるゴルフ場業界も、この春あるいは夏にも不況の影響が現れるのではないかと多くの業界人が戦々恐々としている。そんななか関西地区のゴルフ場では、この2月の入場者数が前年比146.64パーセント、滋賀県にいたっては187.99パーセントと倍増に迫る伸びを示していた。不況のなか、この動きの背景をさぐった。


ABCGC18番では遼くんばりに水切りショットを試す人も多いとか

 関西ゴルフ連盟(KGU)の集計によれば、関西6府県のKGU加盟235クラブの2月の入場者数は53万8200人余りで、ほぼ1.5倍の伸びを示した。なかでも滋賀県は4万6700人余で、前年比で倍増に近い数字だ。

 ならば、さぞや景気のいい話が聞かれるものと思ったのだが、「昨年の2月が降雪でクローズの日数が多かったためです。昨年は、例年雪による休業が少ない兵庫県のゴルフ場でも積もりましたし……」(KGU事務局)

 2月の休業日数を平均すると、昨年が9.23日(18ホール当たり。以下同)だったのに対し、今年は3.45日。単純に言って営業日数が平均6日近く増えたことによる入場者増というのだ。

 それでも、好景気で休業日数も今年に近い3.33日だった2年前の2月が57万2100人余だから、今年はそれに迫る入場者数ということなり、厳冬期の2月の時点でも不景気の影響はまだ見られない

 その代表例が、ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)。いうまでもなく、昨季石川遼がプロツアーで初優勝を飾ったマイナビABC選手権の舞台だ。ここでは毎年1~2月にビジタープレーが可能なオープンコンペ企画を実施するのだが、今年は昨年のほぼ2倍の約800人からの申し込みがあった。

「これも遼くんのおかげでしょうね」(善坊肇支配人)。

 昨年11月には、大会最終日と同じピン位置に挑戦できる平日プランを営業したのだが、例年100~150人のところ昨年は280人ほどからの申し込みがあったという。

 そして、18番ホールでは、遼くんばりに池越えでピンを狙い、池に落とすと、喜々としてウォーターショットを試みる姿が絶えなかったそうだ。

 同じく、遼くんのプロ初優勝となった関西オープンの舞台、滋賀GCも「やはり天候に恵まれたことに加え、2月の新名神高速の開通(草津田上~亀山間)、それと遼くんのおかげ。3月も昨年よりお客さんは入っています」(中島寿博総支配人)とこの冬の好調ぶりを語る。

 だが、ABCGCにしてもこの4月はコンペ客を中心に予約が減っているという。

 某関係者によれば、「大企業の接待利用が減っています。そうなると関連の中小企業も自粛せざるを得ませんから、影響が一気に広がっている感じです」と自粛ムードを感じ始めている。

 同じく、2月は天候に恵まれた関東地区も、関係者によれば「数字はまだ出ていませんが、全体的に昨年を上回っていると思います」というが、こちらも、3月は昨年を下回っていると答える声が多い。

 千葉県のゴルフ場支配人会の関係者は、「雨の日が多かったので天候の影響なのか、それとも不況の影響が出始めたのか。判断に迷っているところなんです」として、4月以降の動向をこれまで以上に注視していると明かす。

 その上で、「不況と言っても、実際に財布の中身が減ったという人はまだ少なく、自粛ムードなんです。だから、この先は、ゴルファーの気分を盛り上げるニュースがあれば……」と話す。

 ということは、やはり石川遼のマスターズでの活躍いかんにかかっているということか。

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