いよいよ今週、国内男子ツアーが開幕する。先週のマスターズでは遼くんはじめ3人の10代選手が話題を集めたが、国内にも10代選手を含む、期待のフレッシュな若手がいる。彼らに今季の意気込みを聞くと共に、ツアーのホットな情報を追った。
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池田、永野、片岡(左より)らフレッシュプロに期待したい
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今週、ツアー側からは嬉しくない発表? がされる。内容は、かねてから非公式に発表されていた賞金総額の大幅減額大会について、その詳細がようやく明らかになる。
さらに、結局スポンサーを確保できず今年は中止となりそうなKSBカップに続き、昨年からアジアツアーとの共催となった北京オープンも5月開催が取りやめになった。
大会側が、来年から始まる“ワンアジアツアー”への移行を希望しているからのようだ。
この結果、今季国内ツアーは全24試合(昨年比1試合減)に。そして、そのために開幕戦から奮起せざるを得なくなったのが、昨年のファイナルQTで出場権を得た、いわゆるQT組だ。
なぜならQT組は、開幕からしばらくはファイナルQTの順位で出場権が得られるが、ツアーの3分の1ほどが経過したところで、そこまでの獲得賞金額の順にリランキングされる。
そのリランキングまでの試合数が、ツアー縮小により減り、今年は7試合目(昨年は9試合目)のミズノオープンまでとなった。QT組はより最初から結果を求めざるを得なくなったのだ。
「開幕2~3戦で(賞金シードを)決めちゃうくらいのつもりで行きます」と力強く語るのは、20歳の片岡大育だ。片岡は2年前にプロ転向。昨年のファイナルQTは25位の成績にとどまったが、2年前18歳で出場した中四国オープンでは、並みいるプロを向こうに見事優勝の実績を誇る。
課題の飛距離も、じっくりと取り組んできた筋トレの成果で290ヤードに迫り、「ツアーでもやれるという自信はつきました」と語る。
「シーズンを通してアグレッシブなゴルフができるのかが課題になると思いますが、1年目は最初から思い切っていくだけです」と、今季の結果はあまり気にしないと語るのは、同じく20歳でファイナルQT13位の永野竜太郎。
「ギャラリーには、ドライバーの飛距離を見てもらいたい。思い切り飛ばします」と平均300ヤード級の飛距離を堂々とアピールする。
「最低、シード権獲得。できれば優勝」とより高い目標を明言するのは、開幕初日の16日に19歳の誕生日を迎える前粟蔵俊太だ(ファイナルQT11位)。彼も300ヤードドライブの持ち主で攻撃的なゴルフが身上だ。
そして、若手のなかでは最も優勝に近いのが、今季初シード組の池田勇太(23歳)だ。
「今年は、日本シリーズに出ることが目標と言い続けています」。つまり、優勝もしくはシーズンを安定した成績で、賞金ランク25位以内に入ること。
キャディバッグに「主役は俺だ!」のキーホルダーをつけ、その心意気をアピールしている。昨年はツアー参戦わずか5試合目の東海クラシックであわや優勝の快挙(結果は2位)。
今年も4月3~4日の千葉オープンで2位と、開幕ダッシュをうかがわせる成績を挙げている。
開幕戦は、交通事故のケガで治療中の谷口徹に続き、マスターズ帰りの片山晋吾が欠場。昨年優勝の宮本勝昌も直前にインフルエンザにかかっている。
その分、若手にチャンスが広がった。開幕戦から、注目の若手は石川遼1人ではないところを見せてもらいたいものだ。
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