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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/2号
2009/5/22更新
優勝圏にいながら2週続けて最終日失速。
タイガーに何が起きている?

 日本では大会そのものの注目度はあまり高くなかった、第5のメジャーといわれる米ツアーのプレーヤーズ選手権。優勝したのはスウェーデンのヘンリック・ステンソンで、トッププレーヤーの仲間入りを果たしたが、アメリカでは、タイガー・ウッズが優勝を逃したことのほうが、大きな話題になっていた。


いつもの強いタイガーが早く見たい

 プレーヤーズ選手権は、米PGAツアーが主催する最大の試合で、優勝賞金も約1億7000万円と高額。それだけに最終日ステンソンと同じ2位タイでスタートしたタイガー・ウッズに期待がかかっていたのだが、前週のクエイルホロー選手権に続き、最終日のチャージができず73を叩いて、結果は8位タイという成績だった。

 タイガーはこれについて、「ショットが右に曲がってしまう。右に向けばボールは右に行くし、左サイドに打っても右に曲がってしまう。ボールのリリースを早くしても、うまくゆかず、フラストレーションがたまった」という。

 タイガーと同じ最終組でラウンドしたアレックス・チェイカは、「タイガーのゴルフは、普通のプレーヤーなら5オーバーのゴルフ。しかし、それを彼は73で収めているのだからすごい」と語っている。

 確かに、タイガーのゴルフは、そんなに悪いわけではない。実際、彼が参戦したストロークプレーの試合では、昨年から過去16試合連続トップ10入りを果たしているし、プレーヤーズ選手権では、01年以来初めてのトップ10入りをした。

 しかし、クエイルホローでも、3日目を終わってトップタイ。十分に勝つチャンスがあったにもかかわらず、最終日はパープレーの72。トップ10のプレーヤーの中では、もっとも悪い成績だった。

 タイガー自身は、クエイルホローで、「インタビューの前に5分でも10分でもいいから気になる点を修正する時間が欲しい。修正の時間があれば、最終日に勝ちにゆける」と勝てない理由? の一つとして、マスコミの取材を挙げていた。

 ただ、「勝てる自信がない試合に出る意味がない」と豪語するタイガーは、あまりに優勝にこだわりすぎているようではある。

 実際、特に優勝にこだわるメジャーでは、これまで最終日をトップでスタートした時には必ず優勝しているが、今季はチャンスの最終日に力が入りすぎて、ショットが乱れてしまうのかもしれない。

 マスターズ後に、コーチのハンク・ヘイニーとの別れ話の噂も立ったが、タイガーによれば、そんな噂は根も葉もないことと一蹴しているし、手術をした左ひざも、「完璧で、何の問題もない」という。

 ただ、スウィングの問題で、「ショットがあちこちに曲がっていれば問題だが、片方のサイドばかりに曲がっているので、何が悪いのか、どこを修正すればよいのかハンクも自分もわかっている。ただそれがコース上でできていないだけ」と語っている。

 それなら問題はないのだが、プレーヤーズ選手権最終日の最初のボギーは、2番のティショットでのフック。大きく左に曲げて林の中に打ち込んでおり、タイガーのスライス話とは、若干矛盾している

 アメリカでタイガーを追い続けているカメラマンの岩井基剛氏は、「タイガーは飛距離志向が強く、無意識にグリップに力が入り、それが大事なところで曲がりの原因になっているのでは。飛ばす必要のないドライバー以外のショットは問題ないので、スコアはまとめられるんです」という。

 今季は、ドライバーの平均飛距離292.5ヤード、フェアウェイキープ率56.79パーセントはともに昨年より落としている(昨年はそれぞれ294.3ヤード、57.86パーセント)。

 6月中旬の全米オープンのウォーミングアップも兼ねて、次回参戦が予定されているのは6月4日からのメモリアルトーナメントといわれているが、それまでにスウィングの修正ができ上がっているかどうか注目したい。

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