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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/16号
2009/6/5更新
一部に“重い”ボールが混入。
キャロウェイの主力球「ツアーi」が回収交換

 キャロウェイが、人気のゴルフボール、「ツアー i」に問題があることを自ら発表した。キャロウェイによれば、ゴルフルールに定められた重量制限1.620オンスをわずかに上回る“重い”ボールが混在していたために、公認球リストから削除するようにR&A、USGAに要請した一方で、回収し、それに代わる認定球の「新ツアー i」と取り換えるとしている。


「Tour i」の名前の両サイドに“・”が二つついたものが新公認球

「2008年に製造したツアー iのなかにわずかに重いボールが混在していました。その重いボールは、捜すのが難しいほどわずかなもので、重いといっても1ドル紙幣の重さの違いもないものです。しかし、ルールの重量制限をオーバーしているものが混在しているのは事実で、この事態をキャロウェイとしては重く受け止め、回収することに決めました」と同社のPR担当・手島純氏は語る。

 新ボールは、6月の中旬からショップに出回る模様で、旧ボールは、“・”が「TOUR i」の名前の両サイドに一つずつ入っているのに対して、新ボールには名前の両サイドに二つの、“・・”が入っている。

 また新ボールのパッケージ左上には“Tour Authentic”の文字が入っているので、公式戦などでの使用を考えている向きは、間違えずに、早めに取り替えておく必要があるといえるだろう。

 もっとも、一般ユーザーへの回収はキャロウェイジャパンが独自に決めたもので、アメリカでは行われていない。

「同ボールは上級者が使用しているケースが多く、これから日本では競技会が多くなることから、回収交換に踏み切りました」(前出・手島氏)とか。

 一般にボールが重たくなれば、飛距離が出て、ランも多くなるといわれているが、実質的には、今回の重量オーバーは、微量であることから、ほとんど性能は変わらない模様だ。

 しかし認定球から外されることから、6月3日以降競技会で使用すれば、失格になる可能性もある。

 ちなみに、先のバイロン・ネルソン選手権で優勝したローリー・サバティーニは、この「ツアー i」の新公認球を使用していた。

 キャロウェイの顔であるフィル・ミケルソンは、「ツアー i」と「ツアー ix」の両方のボールを使用しているが、ixの方には、重量オーバーの混在はない。

 ツアープロの評判では、ixはティショットの飛距離がわずかに出る一方、「ツアー i」は、アイアンで高い弾道が期待できるといわれている。

 バイロン・ネルソンで、サバティーニが使用していたドライバーはテーラーメイドのR9だったが、そのテーラーメイドは、3月に同社のゴルフボール「TPレッドLDP」が、ルール上の初速度制限を超えることを同社自ら発表して、新たな同名のボールに変えるという、似たような事故があった。

 ルールギリギリのところで、最大限の性能を引き出そうとしているメーカー側の努力が、こうした事故の原因なのかもしれない?

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