若年層を中心にゴルフ熱が高まっているものの、世は不況の真っ只中。ゴルフ場にとっては、集客になかなか結びつかないのが現状だ。そんななか、あの手この手のサービスで大きな効果を上げているゴルフ場もある。
|
上達志向のゴルファーに人気のアソボウズ・メモ
|
小幡郷GC(群馬県)では、この5月から、プレーのアシストをしてくれるナビギャルを採用、開始早々コンペや接待に使いたいとの問い合わせも多いとか。
ナビギャルは21~30代前半の4人。通常のハウスキャディのように、残りの距離やグリーンの芝目、そのホールの攻め方などのプレーに関する“専門的”なアドバイスはしないが、クラブの受け渡しやボール拭きなどはやってくれるという。
料金はキャディと同じで4人1組の場合はお客1人当たり2730円。3人プレーの場合は1人420円増しとなる。
このナビギャルのシステムは、すでに鹿島の杜CC(茨城県)が06年6月から始めたもの。こちらのナビギャルは18~21歳の6人。料金は1R1人3500円。コンペや接待で使う人が多く、ハマってしまう人もいるという。
ゴルフは1R回ると数時間はかかる。その間、若くて可愛い女のコがあれこれと世話してくれるなら、決して悪い気はしない、というのが人気の秘密か。
一方、アスリート系ゴルファーに人気なのが栗橋国際CC(茨城県)が昨年11月から導入しているデータ分析可能のスコアカード「アソボウズ・メモ」。
これはトーナメントでプロが使っているコースレイアウトが入ったヤーデージブックに近いもの。
自分でショット地点をコースレイアウトの上に記入していき、プレー終了後にフロント横にあるスキャナーに読み込ませてから、パソコン上で登録すれば、1Rの分析結果や各ホールのショットの軌跡を自らのパソコンや携帯から確認できるというから、スキルアップにも役立つ。
スタートした時点では無料トライアル期間としていたが、今はビジター500円で使える。
「85~90ぐらいのスコアで、さらに上を目指したいアスリート志向の強いお客さんには特に好評ですね」(立原常男支配人)
さらに、昨今のペットブームを反映してか、犬同伴のプレーが可能なコースもある。
きぬがわ高原CC(栃木県)では、ペットの入場料525円を支払うと、愛犬と一緒のプレーが楽しめる。最終組がホールアウトした後には1番ホールが開放され、ドッグランもできるという。
このほか、最近目立つ女性ゴルファーに向けて女性だけの特典を用意するゴルフ場も増えてきた。
エヴァンタイユGC(栃木県)ではレディスデーを設定、来場の女性客にアメニティグッズをプレゼントするほか、女性用バスをハーブ湯にするなど、きめ細かなサービスを心掛けているが、なかでも極めつけは榛名の森CC(群馬県)。
同CCでは、毎週月・金の2日間(祝日の場合は除く)をレディスデーとし、来場者にクッキー、紅茶、花などをプレゼントしているが、このサービスのポイントは渡す品物よりも渡す場所にある。朝、お客がロッカーを開けると、ロッカーの棚の上にさり気なく、プレゼントとメッセージカードが置いてある。
女性心理に訴えるサプライズで、リピーターの人気は上々とか。メッセージカードは5枚集めると、バスグッズやポーチなどと交換してくれるプラスアルファの楽しみもある。
工夫次第で集客につながるちょっとしたアイデア、これらが増えればゴルフももっと楽しくなると思うのだが。
|