「全米オープン出場を背中痛で断念」。片山晋呉が、今季メジャー第2戦、全米オープンに、持病の「背中痛」が悪化したため欠場した。今季マスターズで好結果を出しただけに、その活躍が期待されていたのだが……、突然のキャンセルの真相を探った。
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早くよくなって、強い晋呉を見せて欲しい
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片山は、この15日、報道各社宛にFAXで全米オープン欠場を発表した。それによると、悪天候の中で開催された三菱ダイヤモンドカップ、ツアー選手権でのプレーで疲労が蓄積。全米オープンに向けての合宿で最終調整中にオーバーワークで、背中痛が再発、治療に専念したが回復しなかったと、報告している。
「悔しい思いでいっぱい」という片山だが、治療に当たっている巣鴨総合治療院の澤田大筰グループ総院長は次のように説明する。
「痛めているのは12番胸椎の辺り、ゴルフの捻転力にもっとも重要なところ。前週の日本プロゴルフ選手権を休んで連日必死の治療をしたが、ゴルフができる状態まで戻らなかった。欠場を決めるまでいろいろと相談したが、やはり無理としか言えなかった。マスターズの活躍以降、期待は高まっていたが、不甲斐ないプレーは見せられない、という思いが強かったのではないか」
その時はゴルフは全然できずランニング程度の基本トレーニングしかできなかったという。
片山は「全米オープンに備え練習していたが、バックスウィングしただけでも痛い。今回はかなり楽しみにしていただけに、かなり心が骨折している。できるだけのことをして早く復帰したい」と話す。
「4月のマスターズに照準を合わせ、早い段階から体づくりを行ってきたが、昨シーズンからの疲労も溜まっていた。国内ツアーには何とか間に合わせようとしているのだが……」(前出・澤田総院長)
片山のマネジメント事務所も「今のところミズノオープンよみうりクラシックには出場するつもりで、全英オープン出場も視野に置いている」と話す。
昨年の全米オープンは予選落ちし、同じ時期に開催されたミズノオープンは背中痛のために欠場、全英オープンも取りやめた経緯がある。
全英オープンは2年連続で欠場している片山だが、「昨年の場合は背中痛ではなく、スケジュールの都合で取り止めた。今年とは違う」(事務所)と含みを持たせる。
昨季5度目の賞金王を獲得し、今や日本男子プロの第一人者であるだけに、「完治は無理」(事務所)とはいうものの、できる限りの治療をして、早くゴルフのできる体になってほしいと願うばかりだ。
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