最近、各地のゴルフ場でコースを貸し出して多目的に有効活用、利用者の拡大に繋げていこうという動きが顕著になってきた。空いているコースやホールを利用して、ゴルファーに新しいサービスを提供しようという動きを追った。
|
2ホールを何度もまわれるシステムを始めた矢板CC。試してみたい
|
矢板CC(栃木県)では、この4月から、27ホール中の9ホールを使い、ドライバーやアプローチ、バンカーの練習を本コース同様の状態で練習できるサービスを開始した。
これは、平日の10時30分~16時30分で、利用時間は1人3000円。時間制限はなく、2ホール程度を2時間でも3時間でも納得の行くまで練習できるというシステム。プレーする人のなかにはオープンからクローズまでひたすら練習に励むゴルファーもいるとか。すいていれば”貸切”状態でプレーもできる。
「練習場以上の効果的な練習ができると、お客様には非常に好評です。ご夫婦で回ってご主人が奥さんにコーチするといった光景も目立ちますね」(津田渉支配人)
同クラブでは、この9ホールを利用したスクールや合宿プランも展開しており、今後もゴルファーのさまざまなニーズに応えていきたいとしている。
また、那須国際CC(栃木県)には、ロング、ミドルの2ホールとアプローチエリアを擁した実践型練習施設「トライフィールド」が設置されている。
“全てのクラブを練習できる施設”をコンセプトに、昨年開設された同施設は、テクニカルゾーン、ドライビング、アイアン、フェアウェイ・ラフ、アプローチの5つのゾーンをテーマに、あらゆるクラブを使った、あらゆる状況の練習ができるとしている。
営業時間は9時~17時(土日祝は8時~)、3時間単位での利用となるが、料金は利用人数、利用時間によって異なるが、一例をあげると、平日7人まで、1人5000円。現状ではレッスンプロや同クラブの会員の利用優先で、一般ビジターは当日空いていれば使える。
コース内施設の貸し出しは、先にこのコーナーでも紹介したことがあるケントスGC(栃木県)がある。
27ホールの同クラブは現在18ホールで営業。そこで、使用はしていない9ホールを利用して1ホール貸し切りプレーや5ホール回り放題プレーを実施しているが、人気のほどは今も上々という。
同クラブの鈴木正男支配人は、「初心者や家族連れ、シニアの方などでいつも賑わっています。リピーターも多く、月に何度もいらっしゃる方も少なくありません」
空いてるコースやホールを有効利用するサービスは、やりかた次第でゴルフ場にとって集客につながるものもある。ひいてはゴルファーにとってもプレーの選択肢が増えることにつながるのと思うのだが。
|