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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 8/11号
2009/8/1更新
全英オープンあわや優勝の“ヒーロー”、
トム・ワトソン大復活インタビュー

 全英オープン最終日。1打リードで迎えた最終ホールでボギーを叩き、そのまま立ち直れずにプレーオフで敗れたトム・ワトソン。歴史を塗り替える最年長優勝記録を逃したものの、多くのファンを沸かせた59歳の名手に全英オープンの激闘を語ってもらった。


優勝まであと一歩まで迫ったワトソン。本当のヒーローだった

――全英、本当に惜しかったですね。

ワトソン 体の奥底から涙が出てくるような失望を味わっているよ。勝てる位置にいたのに、最終ホールで失敗した。やり直せるのなら、(最終日の18番の)セカンドショットを8番アイアンでなく、9番アイアンで打つべきだった。9番アイアンを使うことも考えたんだ。でも8番で打って望んでいた方向に飛んで行った。でも飛び過ぎてしまった。(グリーン奥の)短いラフからはパターのほうが寄るように感じたんだが、上りの斜面で、ショートだけはしたくないと打ったパッティングもひどいものだった。プレーオフは、ミスショットを連発して、勝負にならなかった。

――ターンベリーでは前にも優勝していますが。

ワトソン ターンベリーには、何かがいるんだと、今でも信じているよ。それが試合中ずっと私を助けてくれた。とはいえ、自分は現実的な人間で、いつもプレーしているように、プレーしただけ。確かに最終日は、思っていたようにバーディが取れなかったし、やってはいけないところでボギーを叩いた。でも、4日間を振り返れば、いいパットもあったし、いいバウンドもあった。いずれにしても、ここは特別な場所で、素晴らしい思い出があるし、今回もいつか素晴らしい思い出になるのだろうと思う。

――プレーオフでは、やはり集中力が途切れてしまった?

ワトソン そう見えなかった? 自分では感じていなかったけれど、疲れが出ているように見えたはず。プレーオフの最初のホールのセカンドではダフってしまったし、17番のティショットでは、(疲れが)足に来ていた。

――試合前からこんなプレーができると思っていた?

ワトソン 本当に調子が良いとは感じてはいたし、ターンベリーでどのようにプレーをすればよいかもわかっていた。だから、ほとんど夢が実現するところまで来ていたんだが。

――これからも、まだまだメジャーでやれそうですね。

ワトソン ターンベリーでは、チャンスはあると思っていたし、思っていたプレーができて嬉しく思っている。でも、例えばマスターズでは、もうプレーしたくない。オーガスタでは、儀式に出るためだけのプレーヤーみたいに感じるんだよ。あそこでは、パーフェクトでないと、ゴルフにならないんだ。

――でも、来年のセントアンドリュースで開催される全英オープンは期待していいですか?

ワトソン 風にもよるね。あそこで西風が吹いたら、自分はつらいゴルフをすることになる。4番ホールでは、ハザードを十分に超えるようなショットが自分には打てないからね。とはいえ、セントアンドリュースでは、まだまだプレーができるようには感じている。あのコースを攻略できるいくつかのショットの種類を持っているからね。来年、見てみればわかるよ。

――今回の全英での最高の思い出は?

ワトソン 18番グリーンに戻ってきた時のことは忘れられない。円形劇場の群衆に囲まれて、まるで彼らが自分のためにそこにいるかのように、声援を送ってくれたんだ。まるで一体になったかのようにね。その温かさを感じさせてくれたんだ。すごいいい感じだった

――結果は残念でしたが、満足だった?

ワトソン 楽しかった。息子と同じような年齢のプレーヤーに、「まだまだいいプレーができるんだ」なんて言われたりしてね。でも、いつも言っていることだけれど、自分の人生の最後に、仲間から「ワトソンは、もの凄いゴルファーだった」と言われたいと思っている。そのために、できる限りのことはやりたいと思っているんだ。

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