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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/11号
2009/8/1更新
視聴率は最高でもタイガー、
遼くん予選落ちで“経済効果”はどうだった?

 今年の全英オープンは毎日が見どころ満点の4日間だった。もちろん最大の注目点は石川遼のプレーだが、その波及効果もあって今大会は様々なところに思わぬ反響を及ぼしていたようだ。今年のジ・オープンがもたらした“経済効果”とは?


タイガー、石川遼予選落ちでもゴルフ界の経済効果は高かった

 イギリスの賭け屋=ブックメーカーでは、石川遼の賭け率をトム・ワトソンと同じく150倍と低位に設定していた(予選落ちのタイガーは2.5倍、優勝のスチュワート・シンクは40倍)。ワトソン、そして初日の石川遼の活躍には、ブックメーカー側はさぞかし驚いたに違いない。

 しかし、日本の関係者が驚いたのは、地上波中継のテレビ朝日系の視聴率だ。2日目の13.1パーセントという数字は丸山茂樹が10位と活躍した97年の最終日と並ぶ、同中継の最高視聴率タイ。瞬間最高は石川遼が6番ホールを終えた19.4パーセントの高視聴率だった。ちなみに同日の占有率は40.3パーセント。

 さらに、3日目も久保谷健一の活躍で、3日目としては歴代2位の6.5パーセント。また、最終日も59歳のトム・ワトソンの奮戦により、日本選手が上位にいない割には7.4パーセントと数字が落ちなかった。

 また、連日夕方から生中継を行ったゴルフ専門チャンネルのゴルフネットワークでは、「スカパーでは、この7月の新規契約数が昨年7月の約3倍。また、当社への契約申し込みの問い合わせ件数は昨年7月の10倍にもなりました」。

 同社では、「石川遼見たさ」の反応だろうと見ている。こうした動きは石川遼がPGAツアーに出場したこの春にもあったという。

 石川遼が活躍すれば、毎度関心を集めるのが、用具契約のヨネックス。しかし、今回は初日のみの活躍に終わったので、「ショップへの、遼くんのウェアやスパイクの問い合わせが増えたようです」(企画宣伝部)とのことだが、ドライバーなどのギア面での特段大きな動きはなかったようだ。

 それよりも意外な? 方面で動きがあった。ヨネックスの株価が初日の大活躍を受けた金曜日(17日)に、前日までの600円台から25円も上げて718円に高騰(いずれも終値)。さらに出来高は前日の3万3000株から、17日は3倍近い9万6000株に急増した。

 しかし、これも週明けの21日は35円下げて673円に。出来高もこの日は9万株台だったが、翌22日には2万株台で、すっかり落ち着きを取り戻した。「投資家はお祭り好きなんです。話題の企業にはとりあえず注目するので、株価は動くんです」(株式市場関係者)




 ほかにも、今回の全英オープンは“遼くん効果”だけではなかった。その後、久保谷健一とワトソンがテレビ中継の主役となったことで、それぞれの契約クラブのメーカー、代理店に予想外の反響が寄せられていた。

「週明けには販売店さんから、半端ではない数の注文をいただきました。本当に驚いています」(久保谷の契約クラブ・アキラプロダクツ)

「どこに行けば買えるのかという問い合わせが急増しました。クラブの他に、ワトソンがかぶっていたアダムスのキャップを購入したいという声も多数いただきました」(ワトソンの契約メーカー・アダムスゴルフの国内代理店・アメリカン倶楽部)。

 これでタイガー、石川遼が予選落ちしなかったら経済効果はもっとアップしていた? が、それは、たらればの話ということか。

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