先月26日から29日までの4日間、この夏最後のジュニア大会として小社主催の「第12回ゴルフダイジェストジュニアカップ」が、東名CC(静岡県)で開催された。今大会ではジュニア達の使用ボールの調査も行われたが、そこでわかったジュニアのボール傾向とは。
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GDジュニアカップ。ジュニアといえども使うボールはプロはだし!
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大会は6~8歳(リトルジュニア)、9~11歳(小学生)、12~14歳(中学生)、15~17歳(高校生)の各部門で男女別に行われ、未来の石川遼、宮里藍、上田桃子らを目指す子どもたちが覇を競った。
使用ボール調査の結果は、高校生男子ではタイトリスト、ブリヂストン、SRI、高校生女子ではSRI、ブリヂストン、タイトリストがそれぞれ上位3位に、中学生男子ではタイトリスト、SRI、中学生女子ではSRI、ブリヂストンに人気が集まっている。
また、表にはないが、小学生男子、女子でもタイトリスト、SRI、ブリヂストンが多かった。
リトルジュニアでは男子のトップがSRI、女子がブリヂストンという結果に。
このなかで注目すべきは、ほとんどが、タイトリストはプロV1、ブリヂストンはツアーステージ、SRIはスリクソンといったプロ使用ボールで、アベレージゴルファーに人気が高いニューイングやゼクシオといったボールではないこと。
この結果を見て、ジュニアのレッスンを行うなどジュニア事情に詳しい千葉晃プロも、
「タイトリスト、ツアーステージ、スリクソンが人気になっているのはプロの世界でも全く同じ。このクラスの子どもたちがプロの使用球をすでにちゃんと意識しているということでしょう。スリクソンの人気が高いのも、石川遼効果といえるんじゃないですかね」
ちなみに高校生男子で優勝した森杉大地クン(高1)の使用ボールはキャロウェイツアーix。
「ディスタンス系のボールというわけではありませんが、自分としてはフィーリングが合っているので気に入っています。仲間たちの間では、距離が出ますからタイトリストを使う人が多いですね」
また、高校生女子で優勝した高島早百合さん(高2)はスリクソンZ‐スターを使っている。
「いろいろなボールを試打してみて、打感の柔らかさが自分の好みに合っていたので。でも、クラブやスウィングは気にしていますが、ボールにはそんな気を遣っていません。あくまでもフィーリング重視です」
一方、各メーカーもこうしたジュニアゴルファーに自社のボールをモニターとして提供しているのは周知の事実。今回人気の高かったタイトリストもSRIスポーツも、高校生、大学生に対しては個人単位ではなく、学校単位で提供しているが、正確な数は不明だ。
「選手への用品提供に関してはアマ規定もあり、何校に何個提供しているかとかといった具体的な個数は公表していません。常識の範囲内でやっています」(某社広報担当者)
ジュニアたちの戦いも熾烈だが、それを巡るメーカー各社の競争も厳しいということかもしれない。
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